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デスマーチからはじまる異世界狂詩曲 時系列まとめ

『デスマーチからはじまる異世界狂詩曲』(愛七ひろ、カドカワBOOKS)の登場人物については、著者自身がWeb版の章ごとに新登場人物の紹介分をまとめていることもあって、大量の(よく似た)解説テキストが見つかります。ところがそれに比べ、事項を時系列的にまとめたもの、あらすじなどは手薄であり、登場人物解説に時系列変化を補ったものくらいしかありません。このページではもっぱら「いつ(から)」という情報を扱いますので、それ以外は「小説家になろう」の作品ページなど他の情報源をご利用ください。

 書籍版がWeb版を改訂する形で追いかけており、Web版も更新され続けています。出版されているものは書籍版が最新版ですので、原則として書籍版の巻数などを使い、Web版での最新事情があれば補います。ただしミト(書籍版第13巻最終章でチラッと登場)にまつわる話は書籍版のみ追いかける読者にとってはネタバレですので、ぼかします。

 最近はスマホで読む方も多いでしょうから、横幅を決める形の表は使わないことにしました。必要に応じて、ブラウザのページ内検索をお使いください。

主題別時系列

ストーリーライン

 第2巻の終わりで、ミーアを故郷に返す最優先クエストが発生した。その後、ミーアが一緒に旅を続けることになったが、もともと最終的な目的地ははっきりしない。書籍版第7巻では、(約束なので)ムーノ男爵領に戻って、それから王国を出て世界一周をするつもりと書いている。

 迷宮都市セリビーラは漫遊先のひとつでしかないが、亜人差別感情の比較的薄い地域として早くから名が挙がっている。逆に貴族に列せられたことで、新年の王国会議には出なければならず、Web版ではゼナたちがセリビーラに到着してからそれほど日を置かず王都に出発している。おそらく書籍版でも14巻か15巻で王都に行くことにはなると思われる。[なおWeb版では「迷宮都市に行く」と決めてからセーリュー市を発っている。ミーアと出会うのはその後である。]

 その場で、サトゥーはムーノ新伯爵の陪臣のまま観光副大臣になり、その仮の姿であるナナシは王都を空けても各地の魔王復活を防いでほしいと王の意向を示された。この時点で、多くの神殿からそれぞれ、世界の7か所に魔王が現れるという予言が出ており、書籍版第5巻に続いて第13巻の事件が起きたことで、7ヶ所それぞれに魔王が現れる可能性が案じられたからである。観光副大臣としての訪問とナナシ/クロとしての暗躍を組み合わせて、水戸黄門的な漫遊ストーリーとして始まったこの作品だが、ここからリストされた土地をひとつひとつお使いしていく展開になる。

 Web版では7人の魔王討伐に続く神々と人間のいさかい、それに伴う戦災を経て、神々の望むところ、望まないところ(天罰の対象)を明確に知りたいと考えるようになった(Web版16-8)。テニオン神の信託を仰いだところ、直接神々と会う許しを7柱の神に請えと言われた。サトゥーは神々に談判を申し込むためのクエストを順次こなし、7柱の神々すべてから会ってもらうための証を得て、2019年3月に神々と直接話す場面が書かれた。

 システィーナは国王からサトゥーとの婚約を宣言される(Web版13-38)。正式な結婚は1年後の王国会議の季節とされる。いっぽうハイエルフのアイアリーゼとゴールインするには神ないし亜神に達しなければならず、システィーナとの結婚を余儀なくされる前にめどは立たないがその域に達したいとサトゥーは考えている(Web版14-9)。

 当初サトゥーは呪文の詠唱ができないので、魔法の巻物を買い集めて使用し、メニューに登録することでしか魔法が使えない。巻物にすることを国法で禁じられている強力な魔法は使えないので「詠唱」スキルを渇望している。Web版では10-42で「詠唱」が使えるようになる「祝福の宝珠」を別のパーティが迷宮でドロップさせ、そのオークションをめぐる物語がしばらく展開していく。「詠唱」獲得によってさらに魔法威力のインフレが進んでいく。たとえば竜が竜泉酒を作り出すのも竜語の呪文詠唱によるのであり、それを耳コピすることでサトゥーにも作れるようになる。

 書籍版13巻では別の宝珠がドロップしたため、以後の展開はWeb版と異なってくる。Web版でもドロップからオークションまで相当間隔があったため、単にオークションにかかる前のエピソードを省略すると言うことかもしれない。オークションは新年の王国会議終了後であるため、第18巻以降になると思われる。

 第15巻以降、Web版では扱いが小さかったビスタール公爵の嫡子による反乱が大きく取り上げられ、公爵暗殺未遂事件、王都における誘拐事件などに嫡子派がかかわり、シャロリック第3王子への嫡子トーリエルの傾倒も語られ、自由の光などとの共闘が見られるようになる。Web版が最終章に差し掛かっているため、クライマックスに関係しないと確定した敵勢力が整理されているものと思われる。

称号・地位・経済活動

  • 第1巻 行商人を称しセーリュー市で身分証の発行を受ける。滞在許可は10日ごとに有償で更新。
  • 第4巻 ムーノ男爵領での功績により、ムーノ男爵の家臣として名誉士爵に叙せられ、呪いが解けたことのアピールと諸侯への支援要請を依頼される。
  • 第6巻 オーユゴック公爵領蒼炎勲章を受章。
  • 第7巻 オーユゴック公爵領退竜勲章を受章。
  • 第9巻 魔導国家ララギより酒侯の位階を授けられる。
  • 第10巻 チーム・ペンドラゴンのメンバーとともに、迷宮探索者として赤鉄証を発給される。これを所持すること自体、シガ王国一円で貴族に準じた社会的地位を認められる。サトゥーの出資する、レスリーの筆槍竜商会が南方~王都交易で利益を上げ始める。
  • 第11巻 ポプテマ(を操った上級魔族)による市内騒乱を鎮定した功によりセリビーラ聖守勲章を受章。
  • 第13巻 階層の主を倒し、迷宮探索者としてミスリル証の資格を得る。エチゴヤ商会が王都での商権を得て、飛空艇・魔剣・魔槍・回復薬・精力剤などを取り扱う。
  • (Web版12-10)書籍版第13巻で狗頭の古王出現のニュースが民心を震撼させ、ちょうど階層の主討伐が報告されたサトゥーを英雄扱いして、直臣に直して伯爵とする案が浮上した事情が語られる。この時点では結論は出ていない。
  • (Web版12-23)サトゥーがミトと出会い、互いにその正体を(一定程度)見抜く。さらに事情説明はWeb版13-9にも。
  • (Web版13-1)勇者ナナシとしてミツクニ公爵に叙せられる(まもなく公爵家と屋敷はミトに譲ってしまう)。サトゥー・ペンドラゴンとして子爵に昇る。引き続きムーノ伯爵家臣。Web版12-6でリザがゼフ・ジュレバーグに挑戦され勝っていたため、リザのみ名誉女准男爵、ポチ、タマ、アリサ、ルル、ナナは名誉士爵となる。「強制」のかかっていないリザ、ポチ、タマは奴隷の身分を脱する。ミーアはエルフとして他国の爵位を受けられないのでそのまま。
  • (Web版13-36)観光省副大臣に任じられる。
  • (Web版14-9)アリサとルルが奴隷の地位を脱する。
  • (Web版16-1)書籍版未登場の事件(Web版15-16)解決につき一連の行賞。ムーノ伯爵を侯爵に。サトゥーを伯爵に。リザを名誉子爵に。カリナらチームメンバーを名誉女男爵に。また宰相が兼務していた観光大臣に昇任。おそらくこのころまでに、王たちはナナシ=サトゥーと察した。

諸勢力との関係

  • システィーナ王女とビスタール公爵

 第1王子ソルトリック、第6王女システィーナ、第12王女ドリス(Web版13-22)は同母兄妹で、母親はビスタール公爵の娘。システィーナ(名前だけは第7巻の会話中で出てくる)は国王からサトゥーとの婚約を宣言される(Web版13-38)。正式な結婚は1年後の王国会議の季節とされる(Web版でも未到達)。間もなく王となるソルトリックからは直臣となるよう誘われ固辞(Web版16-1)。オーユゴックのライバルであるビスタールの政争にサトゥーも巻き込まれることが示唆されている(Web版15-幕間6.魔王殺しの噂)。

 第15巻でサトゥーと対面するが尊大な態度に終始。獣人嫌いということも影響したか。

  • ビスタール公爵家の内紛

 Web版でも公子の手勢が(無関係なロイド伯爵の館を基地に使って)公爵とサトゥーたちの乗った飛空艇の撃墜をはかる。公子はそのままビスタール公国を称して自立を図るが、公爵の要請を受けた王国軍に押されていく。

 書籍版では第15巻でもう少し事情が詳述される。嫡子トーリエルは「乱世が来る」というシャロリック王子のあおりを受け、鼬帝国から魔獣を制御するネジを導入して公爵軍の強化を図っていた。それを獣人蔑視の意識が強い現公爵にとがめられ、廃嫡されていた。重臣モーサンと、その密通相手であるレダ公爵夫人(トーリエルの母ではない)、トーリエルの母(=第一夫人)・第一夫人の弟である「隊長」が共謀して、公爵とサトゥーたちの乗った飛空艇の撃墜を狙い阻まれた。

 同乗のソミエーナ公女が持つ「小聖杯」が公女ごと、生母の第一夫人と共に脱出艇で逃げ出し、トーリエル派に確保された状態で第15巻は終わっている。第一夫人とは話がついているのであろう。Web版では「聖杯」が瘴気の充填がかなり進んだ状態で発見されているが、ここでは充填前から言及されていることになる。

  • 3つの公爵家

 シガ王国には(屋敷と称号しかないミツクニ公爵家を除けば)3つの公爵家があり、それぞれ陪臣たる貴族たちを従えている。

 ドゥクス公爵家は前公爵が今の宰相であり、与党的立場にある。ビスタール公爵は 野心を燃やし、サトゥーに自領で活躍されて間接的に株を上げているオーユゴック公爵を煙たく思い、孫であるシスティーナとの縁がサトゥーを自派になびかせてくれることを期待しているようである。

  • オーユゴック公爵

 書籍版第4巻でグルリアン市を救った活躍により、書籍版第5巻でオーユゴック公爵領蒼炎勲章を与えられた。あわせて仕官を勧めたがサトゥーは固辞。セーラを警護していたイバーサ・ロイド卿がムーノ男爵領で味わったコンソメスープとテンプラを公爵も所望し、称賛する。サトゥーの望みにより、ムーノ男爵領への人材派遣に助力し、領内貴族への運動を許可した。また勇者ナナシとして、魔王崇拝者の残党リストを提出し、公爵は処分を約束した。授与シーンが見当たらないが、巻物等の購入許可証も発行されている(以上、書籍版第6巻)。

 書籍版第7巻で黒竜を追い払った功によりオーユゴック公爵領退竜勲章を与えられた。

 孫娘のうち、勇者マサキに従うリーングランデと、その妹でサトゥーと因縁ができていくテニオン神殿の巫女セーラを通じて、大家の中では先んじてサトゥーとの縁が深まった。

  • ロイド侯爵、ホーエン伯爵

 オーユゴック公爵の家臣たち(書籍版第6巻で登場)。ともに食通で不仲であったが、サトゥーの料理を共に賞味するうち仲良くなり、公爵領の関係者から感心される。その後も何かとサトゥーに便宜を図る。それぞれ公都を去るとき、サトゥーに家紋入りの短剣を与えた(書籍版第7巻)。

 街の守護、都市の太守など、大貴族が握る人事権によって収入が大きく変わる下級貴族が一定数おり、有力貴族を筆頭者とする「派閥」でその人事を分け合っている様子である。ロイド閥に属する貴族が書籍版第7巻でサトゥーと争い、ロイドの威光で言うことを聞かされた。

  • シーメン子爵

 強いて言えばサトゥーの「花火」「幻花火」の巻物で巻物工房がフル操業したことがあり、サトゥー自身が熱心なクライアントであるが、金勘定よりも弟を助けた恩人として接しているように思われる。公都を離れるとき、セリビーラのギルド長に紹介状を書いてくれた。また書籍版第10巻では短期間セリビーラに滞在し、サトゥーにあれこれ便宜を図ってくれた。

  • アシネン侯爵家

 迷宮都市セリビーラの太守。第9巻で次男のレスリーがサトゥーに救助されて筆槍竜商会を興し、酒侯ペンドラゴン家旗の力で有利な南方交易を始めた。その利益もあり、サトゥーの願った私立養護院建設を許可した(書籍版第10巻)。Web版14-2で、王国会議を経て再訪したサトゥーが公爵夫人に「欲しがっていた」ティアラとエメラルドを送ったが、これはWeb版10-43に出てきた階層の主のドロップ品で、王国のオークションにかかったのをサトゥーが落札したもの。

 Web版6-幕間2では、先代と思われるアシネン侯爵がムーノ侯爵領の後釜候補とされ、ゼンの呪いと思われる横死をしている。

  • エムリン子爵

 第7巻で地元の特産物「ルルの実」の加工法をサトゥーに工夫してもらい経済的窮地を脱した。その後、貿易都市スウトアンデルの太守として赴任し、難破した自分の貿易船団生存者を連れたサトゥー一行がこの都市にやってくる(書籍版第9巻)。サトゥーは難破した船団の引き上げ品を気前よく返却した。サトゥーは貿易権と巻物購入権を要求して容れられた。

 次女リナは、Web版では早くからサトゥーとの縁談を持ち出され、さらにムーノ男爵(当時)領に行儀見習いに出されて、サトゥーが太守を仰せつかったムーノ伯爵領ブライトン市で太守代理を務めている(「幕間:ムーノ男爵領にて」「幕間:ダンスとお茶会」「14-幕間2:ペンドラゴン太守の移民達」)。書籍版でも第7巻でサトゥーと出会い、イラストももらっているので、こちらはリリーナと違って生き残れたようである。第9巻では再会したエムリン子爵から、ムーノ男爵領へ侍女見習いに出たと言及される。

  • セーリュー伯爵

 出発の地の領主。マリエンテール士爵家はその家臣。書籍版第2巻で魔族から接収した迷宮の開業に向けた準備を進めていた。新年の王国会議の後でサトゥーと接触し、伯爵家相続権そのものも交渉のテーブルに乗せて、セーリュー迷宮の経営者となることを打診して固辞された(Web版13-12)。その後、やや強引な手段でサトゥーとの関係強化を契約する(Web版16-35、16-36)。

 国境の伯爵領で間断なくワイバーンと戦う宿命にあり、切れ者が配されているのかもしれないが、アニメ化以降のWeb版にゼナのヒロイン内序列が上がりそうなエピソードが増えた印象があり、その影響を受けているのだとしたら、あまり理詰めで考えても仕方がないかもしれない。

  • マリエンテール士爵家

 ゼナの実家。ゼナの弟ユーケルは書籍版未収録の事件で活躍を見せ、セーリュー伯爵の娘オーナと婚約する。また、セーリュー伯爵から男爵推挙を約束される(Web版16-35、16-36)。

  • クハノウ伯爵家

 第3巻で太守補佐官の不正なたくらみを暴いた功により、伯爵本人から領内で魔法書・巻物の購入を許可される。

  • ムーノ男爵家

 第4巻で都市核の支配に成功し、翌年新年の王国会議で伯爵となることが確実になった。それに至る混乱平定の功をもって、サトゥーを貴族に列し名誉士爵とした。サトゥーが漫遊先でまとめてくる様々な援助話は領地を潤している。Web版16-1で、サトゥーが伯爵になることに伴い侯爵になった。サトゥーはムーノが耳族などに偏見を持たず、自分を自由にさせてくれる理想の上司と考えている。

 ムーノ男爵はタマとポチを孫のようにかわいがり、別れを惜しんだ。(第5巻)

 継嗣オリオンはムーノ男爵領での活躍現場を見ていなかったため必ずしも好意的ではなかったが(Web版「SS:オリオンと噂」ではもっと明確に隔意を示している)、婚約者の懐妊を契機に次期家長としての意識を強め、功臣として丁重に接するようになった。オーユゴック公爵系貴族の若い子弟を中心に、サトゥーとの縁を強めることも期待した家臣候補団が形成されている。(Web版15-幕間3)書籍版第7巻では、「姉カリナへのシスコン」から姉を出世の踏み台にする(かもしれない)サトゥーを警戒していることが強調されている。

 この時代には、都市や街にある都市核は再生産不可能で(Web版6-幕間6)あるが、フルー帝国期までに作られた都市核がその後の戦乱などでしばしば都市ごと存在を忘れられ、また所在は分かっていても魔物や盗賊に占拠されているものもある。未奪還の都市や街を複数持っているムーノ侯爵領は、その奪還作戦が軌道に乗ると、貴族に取って空きポストの多い新天地に見えるのかもしれない。

 ムーノ男爵(伯爵、侯爵)領はオーユゴック公領ではないが、ムーノ男爵はWeb版6-幕間2や6-幕間6でオーユゴック公爵家の縁者とされている。

  • ウォルゴック伯爵

 公爵領グルリアン市太守。短角魔族が起こした騒乱でサトゥーの貢献を認め金貨100枚を与え、船や宿泊の便宜を図った。Web版には息女リリーナが登場するが書籍版第13巻まで未登場。王都の王立学院で出会うのかもしれない。第5巻221頁に名前なしで登場し、「新キャラにフラグなんて」立たせないとアリサが毒づくだけで、手を振って別れてしまった。

  • ソビル伯爵

 派閥の主のひとりとして第16巻に登場。第14巻でサトゥーに仲間の救助(遺品回収)隊を出してもらったボーマン少年の実家。その母はリットン伯爵夫人の親友。サトゥーの爵位を上げることに好意的。

  • リットン伯爵

 夫人がアシネン侯爵夫人と親友。サトゥーの爵位を上げることに中立的(第16巻)。

  • ボナム伯爵

 派閥の主として第16巻で登場(第10巻のソーケル失脚シーンで会話に言及あり)。第10巻で魔人薬製造や迷賊との癒着をサトゥーに暴かれ失脚したソーケル太守代理の実家。サトゥーの爵位を上げることに猛反対(第16巻)。

  • 森巨人の里

 巨人でも割りづらい堅殻果実を多く割って美酒の原料を提供し、3人の子供を解毒することに成功したサトゥーには魔封じの鈴など報償が与えられ、さらにデミゴブリンに脅かされるムーノ市方面に援軍が送られた。 

  • ボルナエン、世界各地のハイエルフ

 世界樹から邪海月を取り除いた功績をたたえ、勇者ナナシを「9人目の聖樹(ハイエルフ)」とした(書籍版第8巻)。事情を知らないエルフはナナシ=サトゥーと知らないはずだが、他のエルフも黒髪などからサトゥーの正体を察してしまうことがある。

  • イシュラリエ王

 サトゥーから翠絹などシガ王国の産品を献じられ、「天涙の雫」の交易を許す(書籍版第9巻)。ララギに向け、身分を隠したサバーン王子を護衛してゆくよう依頼される。

  • ルモォーク王国

 オーユゴック公爵領に隣接。メネア王女が書籍番第7巻から登場。王国自体は第16巻現在書籍版未登場。Web版ではサトゥーが現地を訪問し、そこで縁のできた妹のリミア王女が、メネアのいる王都に遊学している。メネア王女は婚約者の小国王子が国をイタチ帝国に滅ぼされたため、代わりの相手を見つけることを命じられてシガ王国にきたらしい。

  • ララギ王

 竜泉酒や妖精葡萄酒を献じて激賞され、酒侯に任じられた(書籍版第9巻)。

  • 怪盗義賊シャルルルーン

 Web版6-23の会話中に出てくる有名らしい怪盗義賊。12-7で階層の主ドロップ品を狙う盗賊の一味として、屋根の上にいるのをサトゥーに気づかれる。13-18で変装してエチゴヤ商会を訪れ、エルテリーナに支配効果のあるネックレスを身に着けさせようとして失敗。捕縛した後多事多端でそれっきり登場しなくなったが、13-24でティファリーザが「協力者を得るため」トリルという少年の所在を尋ね、サトゥーがある洞窟にいると答えてやった。13-27で初めて名前付きで登場し、サトゥーが落札した宝珠を盗んだ怪盗ピピンの捕縛に協力した時には、エチゴヤ商会の所属となっていた。盗賊一味につかまっていた弟トリルを救出して縁を切り、エチゴヤ商会のために働くようになっていたのだった。

 シャルルルーンが捕縛に協力した怪盗ピピン(男性)も[明記はないが犯罪]奴隷となり、エチゴヤ商会の一因となる。

 書籍番第16巻で、シャルルルーンが名前抜きで初登場したシーンが描かれたが登場せず、今後の展開によっては書籍版で省かれる可能性がある。

  • 陞爵・叙爵

 Web版12-10によると、准男爵以上は陪臣であっても国王によってしか陞爵・叙爵できない。名誉准男爵も同様。書籍版では第14巻までまだ言及がない。

Web版と書籍版の相違

  • 書籍版の蒼貨にあたる古代貨幣は、Web版では紅貨。
  • Web版1-8~1-10の悪魔との最初の戦闘は書籍版第1巻では省略され、「人心をあおるための、魔王の幹部が街上空を飛んだという流言」に変わっている(152-153頁)。腕だけになって迷宮を作り出した魔族はその後完全復活し、Web版では登場しない3-8でいったん敗れるものの、15-36で復活したらしい姿を見せてまた倒されるが、書籍版では自分自身を生贄に黒の上級魔族を呼び出し、それを倒すことが迷宮脱出のラストバトルになっている。
  • Web版に比べて、書籍版では早いうちから「魔族」という表現がほとんどになり、「悪魔」という表現はわずかしか出て来ない。Web版でも上級・中級・下級魔族といった表現が出てくると、悪魔と言う表現は見られなくなる。
  • Web版6-幕間6ではムーノ男爵が自分で領主登録をしているが、書籍版第4巻ではサトゥーが先に地下室に到達し、レオン・ムーノを領主として登録して、そのあとムーノ男爵がそれを知らずに地下室に向かっている。サトゥーが都市核と向き合ったとき、「上位領域を支配する王よ」と呼び掛けられ、称号「王」を得ている。上位領域とは竜の谷のことであろう。
  • Web版7-1ではムーノ男爵家(を代理するニナ)がサトゥーから復興資金を借りているが、書籍版ではサトゥーが旧ムーノ侯爵家の隠し財産を発見し、その相当額を匿名で提供している。
  • ウォルゴック伯爵家(グルリアン市太守)の娘リリーナが書籍版では事実上省かれた。逆に、ミゼら鼠人族の一団はWeb版ではミーアを助けて全滅しているし、ナナ以外のホムンクルスも助かっていない。ナナ以外のホムンクルスについての近況を書籍版14巻でゼナから聞き、マップ表示と「遠見」によって様子を確認している。16巻であらためて登場。
  • 幻想の森の魔女はWeb版には登場せず、魔女とクハノウ伯爵の契約を巡るエピソードもない。Web版の魔法道具屋は「公爵領での武術大会のせいで魔法薬が足りない」と魔核を欲しがる。ボルエナンの静鈴は、Web版ではずっと後で登場する(14-幕間4.サトゥーの研究(2))。
  • Web版では、サトゥーは森巨人と接触しない。第14巻でゼナにクロが渡す杖は森巨人の里の特産品を使っているが、Web版ではボルエナンの里の材料になっている。
  • 幼いころに遊んだ、不思議な髪色の幼女のことがフラッシュバックしてくる(第5巻など)。Web版8-1にある、公都の公爵邸で絵の中にいた少女の話が、入れ替わりに登場しない。第6巻177頁で博物館の絵として登場している。第13巻286頁でサトゥーはそのことを思い出している。
  • レイとララキエを巡る第9巻は書き下ろし(Web版15-40で名前は出ないが勇者ナナシに救助されており、16-6で「半幽霊とホムンクルスの義理姉妹」がララキエ跡を守っていると言及あり)。筆巻竜商会、筆槍竜商会はWeb版にはない。レスリーは「交易に携わる次男」として名前抜きで存在が語られるだけ。
  • 第10巻~第13巻は迷宮都市セリビーラでの一連の話であり、それぞれの巻に「区切り感」を出すためか、登場人物がいくらか追加され、中ボス的な存在になるなどしている。大筋はさほど変わらない。
  • デュケリ准男爵はWeb版では金欠婿養子のアシネン侯爵に献金で取り入り、魔法薬や魔法道具の利権で稼ぐ人物としてネガティブに位置づけられている(10-26)。書籍版では、錬金術師の生活を考えて価格の下支えをしていることになっている(セクハラ案件や、サトゥーの馬車を買おうとした件はそのまま)。娘のメリーアンは、アシネン侯爵の三男ゲリッツの想い人であり、ダンジョンで武名を挙げたがる少年少女貴族のひとりとして、書籍版では頻繁に登場する。
  • セリビーラで迷宮方面軍を指揮しているエルタール名誉伯爵は、Web版では現ビスタール公爵の叔父だが、書籍版ではその言及がない。第10巻230-231頁に記述がある。
  • 書籍版第13巻で、フルー帝国の滅びた都市を回り都市核と契約するシーンはWeb版にはない。
  • Web版14-34末尾で、作者が書籍版との相違をふたつ書いている。(1)「勇者」の称号がないのに聖剣を持つとペナルティを受けるのは書籍版の設定。(2)Web版のリザは橙鱗族ではない。
    • (1)については、Web版1-10でダメージを重ねた悪魔は自爆し、直後に「勇者」の称号を得たため、聖剣で悪魔に立ち向かうシーンがないまま「勇者」になったことによる。Web版1-3では聖剣エクスカリバーを竜の谷の捕獲品に見つけ、ノーダメージで振り回している。むしろ魔術師ゼンに、「勇者のふるう聖剣でないと死なない」設定があったように読める(Web版5-12)。
      • なおWeb版16-79では、「神殺し」の称号なしに神剣を持つとダメージを受けると言うシーンがある。
    • (2)については、Web版登場時からリザは「蜥蜴人(族)」となっている。Web版14-34によると、蜥蜴人族、蛇頭族、赤鱗族、橙鱗族、青鱗族などを指して鱗族と総称する。そう言われてみると、ポチはWeb版では「犬人族」、書籍版では「犬耳族」であり、タマも同様である。ビジュアル的に、アニメ版第5話に出てくるような「人間語が不自由で全身が犬っぽい」犬人族とポチのように「耳、しっぽなど体の一部だけが人間っぽくない」犬耳族を区別し、リザも「蜥蜴人族」だと人類と交配不可能なイメージになるので橙鱗族としたのかもしれない。耳族そのものはWeb版にも登場する。Web版2-8のあとがきで、姿を自由に想像してもらうため獣娘の姿はわざと描写しない旨が書かれている。書籍化で挿絵がつく話がまとまるまでは、そういうことだったのである。
  • アリサの暴走を抑制する魂殻花環をアリサが身につけた(第14巻)。Web版にはない。
  • Web版第10章「幕間:黄金の騎士と篭の鳥」に登場したシロとクロウは、書籍版第13~14巻に登場しなかったので、このまま登場しないかもしれない。
  • Web版ではゼフ・ジュレバーグはリザに挑戦するが、書籍版15巻ではサトゥーに挑戦する。第16巻でこの挑戦は邪魔が入り、改めての場ではWeb版通りに展開する(それ以外の対決はそのままとは限らない)。
  • 上記「ビスタール公爵家の内紛」に書いたとおり、書籍版第15巻以降でビスタール公爵家の内紛にかかわる細部が書き込まれ、鼬帝国や「自由の光」が公爵嫡子派と連携を見せるなど、王都で出会う敵や事件が再整理されている。

書籍版各巻の概要

第1巻

  • できごと

 龍の谷を制圧後、ゼナを助ける。セーリュー伯爵領・セーリュー市で活動開始。広場の石打からリザらを救出。ザイクーオン神官、次いで下級魔族と対決。悪魔の迷宮に飛ばされ、「勇者」の称号を欠いたまま、「神殺し」の称号で聖剣を振るって上級魔族に勝利。脱出。龍の谷制圧時にアコンカグラを倒したため、「神殺し」の称号を獲得していた。

  • キャラ関係

 リザ、ポチ、タマ、アリサ、ルルを保護下に。ゼナと知り合う。リザ・ポチ・タマは、「迷宮での拾得物」に準じてサトゥーのものになる。

  • 食材・料理

 最初からカロリーバーを持っている。龍の谷の戦利品「奈落の水袋」は無限に水を供給。リザ、ポチ、タマは最初から肉が好き。

  • 武器・機材・技術

 露店でお祭り用の仮面とかつらを購入。この時点では仮面のまま名乗らず、悪魔の迷宮で上級魔族を倒す。のちに魔槍ドウマとなるリザの槍を現地製作。

  • その他

 ストレージ操作の記述は簡略だが「ポケット経由で」出し入れも可能。肩掛けの「格納鞄」も初期から保有。

 龍の谷の獲得貨幣ではフルー帝国金貨が最も多く、1000万枚以上。

第2巻

  • できごと

 魔術師ゼンの物語を観劇。街に落ち着くつもりで不動産を探した「何でも屋」で、大羽蟻の襲来時に店長のユーヤと知り合う。サトゥーはミゼとミーアを救った後、ユーヤのところへ担ぎ込む。ゼンにミーアをさらわれ、それを追ってトラザユーヤの揺り籠に至る。迷宮を突破し、ゼンを介錯してホムンクルスたちとミーアを救出。ホムンクルスたちはサトゥーを主人と認め、ナナだけが同行。

  • キャラ関係

 奴隷商人ニドーレンによると、亜人差別のひどい地域では、主人のいない亜人は奴隷以下の扱いを受けるとのことで、サトゥーはリザたちの解放を断念した。

 ミーアとナナが旅の仲間に加入。ミーアを故郷に送る旅に出発。ゼナは弟が家督を継いだら「迷宮都市(セリビーラ)」へ行くと約束。

  • 食材・料理

 リザの「鳥肉が至高」発言。

  • 武器・機材・技術

 領主の許可証なしに魔法の巻物は購入できないと言う記述。亜人向けの鎧を作ることを職人が拒否したため、革鎧の製作用具を購入。「トラザユーヤの揺り籠」で手に入れたトラザユーヤの研究資料は以後もたびたび登場。

  • その他

 アリサのギフト「アイテムボックス」を見てサトゥーもスキル「アイテムボックス」を取得。

 この時点では魔法薬を作ることができず、ユーヤが魔法薬の都合をつけるまでミーアをどうすることもできなかった。

第3巻

  • できごと

 ミゼとともにミーアを守った鼠人族の生き残りが奴隷になっているのを見つけ、買い取って解放する。襲撃時に倒れた仲間に墓を作ってやる(アニメ版では鼠人族たちが墓を作る)。ミゼも供養と捜索にやってきて、ミゼから「ボルエナンの静鈴」を譲られる。アニメ版では省略されたが、ジョンスミスが日本語で書いた陶芸関係のメモを別の鼠人族から贈られる。

 クハノウ伯爵領でヒュドラに襲われた被害者を救出し、マップ空白域を警戒するうち幻想の森を発見し、幻想の森の魔女と知り合い、森巨人への手紙を託される。

 ストレージは温度と鮮度を保持するがアイテムボックスは保持しないなど、様々な魔法薬のトリビアを駆使して、幻想の森の魔女にクハノウ伯爵との魔法薬納品契約を破らせようとするたくらみを阻み、幻想の森の魔女が遠征先から連れ帰ったクハノウ伯爵に裁かせる。

  • キャラ関係

 全員がひとつずつぬいぐるみを作ってもらう際、ナナは最初にできたヒヨコを欲しがる。以後ナナにヒヨコ柄はつきものになる。

  • 食材・料理

 棘甘草を処理しているうち、「調理」スキルを取得。30頭弱の噴進狼を捕獲。

  • 武器・機材・技術

 セイリューを発つ前に買った練成板を使い、「調合」「練成」スキルを取得して魔法薬が作れるようになった。また魔核の粉などから「魔法道具製作」ができるようになった。今まで遠距離攻撃は魔法銃を多用していたが、「弓」スキルを得た。棘甘草を使った甘い魔力回復薬を開発。露店で買った紙束は、聖剣の製造方法を暗号で記したものだった。

  • その他

 壊れた転移門(石鳥居)で、サトゥーがフラッシュバックを見る。

 楽器製作と演奏のスキルを取るが、やはり演奏結果は音痴である。

 王・領主やその継嗣は都市核と契約する関係上、神殿の洗礼を受けることができないという事情が語られる。

第4巻

  • できごと

 リザを連れて先行し、ヒュドラ(Lv44)を撃破。しばらくサトゥーが強さを隠していることはリザだけが知ることとなる。深刻な飢饉を目にして、ヒュドラ肉など魔獣肉を試食。子どもと老人だけになった集団を発見し、食糧を与えるうち、放棄されていた古代兵器「魔砲」の重要部品と取扱説明書、ついには本体を手に入れる。またアンデッド掃討戦で「魔刃」スキルを得る。

 森で出会ったムーノ男爵の娘カリナは、単身で巨人の里へ援助を求めに行くところだった。執政官に化けた魔族が弱気な男爵を尻目に暴政を敷いていた。

 観光客として巨人の里に滞在を許されたところ、ヒュドラの毒を受けた巨人の子供を万能解毒薬で直し、朱色の魔弓をもらい、「魔封じの鈴」を借り受ける。

 ムーノ市では山賊討伐に軍が動員され、がら空きになった城をデミゴブリンの大群が襲う手はずになっていた。魔封じの鈴で執政官の正体を暴いた一行はこれを撃破。森巨人の助けも得て、デミゴブリンと行動を共にしていた魔族も打ち破る。ゼンの呪いを受けていた都市核は解呪され、サトゥーはムーノ男爵の家臣サトゥー・ペンドラゴンとして名誉士爵に叙せられる。

  • キャラ関係

 ルルが魔法銃を使うようになる。

  • 食材・料理

 黄橙果実を手に入れたが料理に出てくるのは次巻以降。

  • 武器・機材・技術

 馬車用暖房設備、次いでコタツを製作。聖剣関連技術として聖牌、青液を製作。魔力の流れを道具内で調節する「魔法道具調律」スキルを取得し、「魔刃」スキル習得につなぐ。アンデッドの巣窟付近で蛇血石の採取地を発見。森の断崖から水石、土石、風石を採取。森巨人の里では山樹の実(酒の材料になる堅殻果実、甘い黄橙果実など)を入手。

 木魔剣・木聖剣を皮切りに、魔剣・聖剣の生産が始まる。

 また森巨人の里で、コボルドの子供が成長するのに必要な青晶の鉱脈を探して提供し、あわせて光石を採取。

  • その他

 怨嗟・怨念を集めて魔王復活のエネルギーとする邪念壺が初めて登場。

第5巻

  • できごと

 テニオン神殿の神官セーラを含むオーユゴック公爵幕下の貴族たちがムーノ男爵領を慰問する。宴会以外何も起きないが、王都へ向かう男爵令嬢カリナ、公都へ戻るセーラらとサトゥーは一緒に男爵領を発ち、すぐボルエハルトのドワーフ領に向かう。

 鍛冶工房の見学を申し込んだサトゥーだったが、名匠ドハル老は「人となりを見るために、まず1本打ってみろ」という。実際には相槌役だったが、膨大な魔力と調整力で各工程を少しずつ後押しするうち、ドハルが生涯最高と評する剣ができ、「妖精剣トラザユーヤ」と名付けられる。ドハルの真印が刻まれたその剣は、以後サトゥーの名刺代わりになる。酒宴にも付き合い、すっかり意気投合する。

 公爵領グルリアン市に近づいたところで、嗜虐的な盗賊団が多くの人質を取っていたが、それも邪念壺に似た呪怨瓶にとりつかれた首領が命じていることだった。助け出した人々の中に、シーメン子爵家のトルマがいた。

 トルマと共に武芸大会たけなわのグルリアン市を観光していると魔族が出る。「短角」を使って魔族になった初めての例。カリナは元気に戦ったが、セーラはひん死になり、サトゥーの薬で命を取り留める。じつはセーラは巫女でありながら、自分の神から死の予言を受けていたのであった。

 一見平和が戻ったような日々だったが、マップに表示されたセーラの状態が「憑依」になったことに気づいたサトゥーはひとり公都に赴く。苦戦の末に黄金の猪王を打倒したが、魔王を背中から出現させたセーラは死亡。セーラたちのやりとりから、テニオン神殿の神聖魔法に死者蘇生の呪文があると察したサトゥーは巫女長に掛け合い、復活魔法用のアイテムに膨大な魔力を充填して、セーラの生還を確かめて立ち去る。

  • キャラ関係
  • 食材・料理

 コンソメスープ、てんぷらが登場。ドワーフの里でひき肉器を手に入れ、ハンバーグが作れるようになる。公都近くの川ではタコが売られていた。

  • 武器・機材・技術

「天駆」スキルが登場。飛び石状の立方体を出現させて空中を駆ける。リザは「魔刃」、ナナとサトゥーは「挑発」を習得して後衛にタゲが飛ばなくなった。

 魔王復活阻止の戦いで「縮地」スキルを得た。

  • その他

 ラスト近くで、魔王復活の神託があった7か所が明かされた。

第6巻

  • できごと

 サトゥーは船で公都へ向かう途上、近道のため便乗してきた勇者ハヤト・マサキの従者にしてセーラの姉、リーングランデと試合をして敗ける。

 観光客として過ごしていると、剣豪だが女たらしで癇癖の王子、シャロリックに出会う。炊き出し現場でセーラと再会し、一緒に手伝っていると姉のリーングランデがやってきて、かつての婚約者であるシャロリックと鉢合わせする。ちょっとしたことでセーラを殴ろうとするシャロリックをサトゥーが止め、いさかいとなったが、魔王信奉者の生き残りが襲撃してきて、撃退するとうやむやに。

 そして武芸大会の決勝戦。上級魔族の襲来に、リーングランデが「神授のお守り」を起動し、勇者ハヤト・マサキも現れる。だが上級魔族は鯨サイズの大怪魚を7尾同時に召還した。

 救助を優先させていたサトゥーは貴重食材の参戦にちょうど合わせて戦線に加わり、レベル310の力で必殺武器と化した「光線」で次々と頭を落とす。次いでナナシの姿で現れたサトゥーは、上級魔族を「魔力強奪」をキーとするコンボで破る。

  • キャラ関係

 武術大会で、カジロやアヤゥメ(この巻では「女侍」)と出会い、ポチらの師範をやってもらう。

 アリサは精神魔法をリセットして空間魔法に切り替える。

 ナナシは王祖ヤマトと長く間違えられ続けることになるが、聖剣クラウソラスを起動した姿を民衆が見て歓呼したのが最初。

  • 食材・料理

 テンプラとコンソメスープで公爵はじめロイド侯爵、ホーエン伯爵ら食通貴族をうならせる。「奇跡の料理人」の通称が使われ始める。公爵の厨房で豆腐を見つける。公爵家の料理長らにかき揚げ丼をまかない料理として振る舞う。

 イチゴ、干しブドウを港近くの市場で発見。武芸大会の魔族襲撃で、大怪魚の鯨肉を入手。鯨同様、大怪魚も肉だけでなく以後いろいろ使われることに。

  • 武器・機材・技術

 シーメン子爵(トルマの兄)の口利きで「光線」「遠話」などの魔法巻物とジャハド博士(書籍版第13巻まで未登場)の著書を入手。魔法「彷徨いの森」に隠された別のスプリガンの店で、「遠見」「透視」など本来は作製禁止の巻物と、空間魔法の魔法書を入手。「彷徨いの森」は初登場。

 シーメン子爵の工房に在庫していた「帰還転移」「理力の手」など数十種類を購入。また「花火」などオリジナル魔法を含む多くの巻物を発注。「帰還転移」に対応し、刻印板の大量設置始まる。

 シーメン子爵の工房、「花火」「幻花火」の巻物を量産。

 歌手シリルトーアからミーアが楽器を譲られる。

 飛空艇を初めて見る。

 第5巻の魔王戦のドロップを確認。氷石、闇石を相当量入手。

  • その他

 事件に巻き込まれたアシカ人の子供たちに、ナナがなつかれる。

 神託が分かれたのは魔王の同時復活、つまり「大乱の世」到来を意味するとシャロリックがいう。

 魔王を倒し「真の勇者」になった過去の転生者は、望むなら日本に帰れたとアリサが言う。保護対象者たちを置いては帰れないとサトゥーは考える。

第7巻

  • できごと

 サトゥーが日本人らしいと聞いた勇者ハヤト・マサキがサトゥーを訪ね、アリサと再会する。同時にメネア・ルモォーク王女が現れ、ルモォーク王国の竜を退治するようハヤト・マサキに願う。

 黒竜は圧倒的な強さを見せるが、竜の逆鱗にトゲ(じつは鼬人族が作った竜爪槍の穂先)が刺さっていることに気づいたサトゥーが「理力の手」でこっそり取ってやると、機嫌を直した竜は去る。実力を隠し通せたが料理は喜ばれ、すっかり仲良くなる。

 トルマの紹介で、海龍諸島の貿易船団が消息を絶ち窮地に陥ったエムリン子爵から、味の良くないルルの実の活用法研究を依頼される。菓子に使う加工品として実用化にめどをつけ、評判となる。

 ハヤト・マサキはオーユゴック公爵の嫡孫ティスラードの結婚披露宴に顔を見せ、テンプラと白い飯に望郷の涙を流す。

 ルモォーク王国で召還された8人の日本人のうち、ユイとアオイがメネアに連れられてサトゥーを訪ねる。5人は死んだか、死んだと思われており、魔族にさらわれた性別不明の8人目がサトゥーではないかと確認に来たものだった。相次いで現れたマサキはサトゥーを転移者と見破ったことを告げ、アリサを託す相手として戦闘技術や技を伝授する(第14巻現在、8人目の件は未解決。Web版での決着は13-37)。

 ある日、メネアは滞在費を金策するため、闇オークションへの護衛をサトゥーに依頼する。白虎人族の王女ルーニャ姫が奴隷としてオークションにかかったのを同胞のガルガオロンが救出する企みに出くわし、それを阻止しようとするマキワ王国のダザレス侯爵が観客を危険にさらす魔法を使ったため、サトゥーが昏倒させる。救出は成功したようだった。

 別の日、トルマと飲みに出かけたサトゥーは、街にほとんどいないオークの錬金術師に出会い、後をつけて勇者の称号を見せ、ナナシとして接する。転移門の向こうにオークたちの居住区があった。ガ・ホゥはヤマトとともに戦った歴史の証人だった。

 エルフの里に近づいたころ、ダザレスに焼かれた村を発見する。ルーニャ姫をまだ追っているのだった。黒い龍が火炎杖の副作用で、貴族を追っていた。

 プタの街で、サトゥーは守護のポトン准男爵がダザレスを宿泊させていることを知る。その街の交易所で、火傷薬を求めるガルガオロンを発見したサトゥーは回復薬を売ってやる。ポトンはロイド侯爵の派閥に属していたため、サトゥーは紹介状や家紋入り短剣で脅しつけ、ダザレスを追い出すように仕向ける。ダザレスはポトンを逆に監禁し、街の魔狩人を糾合してサトゥーの宿を襲おうとする。ガルガオロンの加勢もあって難なく反撃され、ダザレスはポトンの城にこもるが、そこへ火喰蛇竜が杖に引かれてやって来る。進退窮まったダザレスは自らに長角を使い、中級魔族となる。しかし火喰蛇竜も逃げ去る存在、黒竜がやってきて、中級魔族を瞬殺。

 黒竜との格闘戦を制したナナシは、酒を勧めて友達になり、7日後の大宴会もこなして、折れた牙や竜泉酒をみやげに、エルフの里へ向かう。

  • キャラ関係

 画家のアトリエを訪問して、タマ画伯の才能が明らかになる。

 万一の復活を期してメンバーにテニオン教の洗礼を受けさせる。原因不明だがサトゥーとアリサは「洗礼:テニオン教」の隠し称号がつかない。勇者のステータスを見ると「祝福:パリオン神」があるのだが、サトゥーたちにはそれもない。

 ルモォーク王国で召還され、左腕だけが発見され「出血からして絶望」とされた3人目は、サトゥーが入手した陶器の作り方と同一筆跡のメモを残していたため、ジョンスミス(名前はまだ不明)であるとわかった。

 オークの錬金術師ガ・ホウの昔話で、黄金の猪王はヤマトとともに戦ったオーク王であり、フルー帝国打倒の過程で無理をして魔王化したものだと語られる。

  • 食材・料理

 勇者のジュールベルヌ号でコーヒーを供され、この世界にもあると知る。

 黒竜が去った後、竜の鱗、竜泉酒、いろいろな霊草を採取する。このときの竜泉酒の小瓶はオークたちへの贈り物になる。

 プタの街で、赤実と呼ばれるトマトを入手する。以後、ピザに重宝される。マヨネーズに似たタレが使われていたが、やはりジョンスミスが広めたものだった。

 巻末近くで黒竜からもらった竜泉酒はのちに酒侯位を得ることに貢献する。

  • 武器・機材・技術

 鼬人族がつくった竜爪槍の穂先と、後になって黒竜ヘイロンの折れた牙をもらい、のちにリザの槍に使われる。

 武芸大会を観戦に来たシガ国王の影武者にナナシとして会い、聖剣クラウソラスを返そうとするが、ナナシほど使いこなせるものはいないと辞退され、かつてゼンが強奪したままだった聖剣ジュルラホーンを返却する。

 龍鱗粉を使った高性能な聖矢、青液と魔液を仕込んだ聖弾・魔弾を製作。

 青銅魔剣と青銅聖剣の試作に成功。もっと良い材料の魔剣・聖剣には劣るが、聖剣クラウソラスと外見が似た贋作を作るには都合がよく、シガ国王(の影武者)に進呈する。

 マサキから「魔力視」「空間掌握」「先読み:対人戦」など多くのスキルを伝授される。

 大怪魚の外皮を使った鎧、青銅武器に見せかけた魔剣、山樹の枝を使った魔法杖などに装備を更新。

  • その他

 闇オークションで落札した『海底都市ネネリエの秘密』や魔法薬水増しの手引書はのちに役立つ。ただしネネリエそのものは書籍版未登場で、Web版14-11が初出。

 また後日のオークションで、試作品の魔剣アカツキなどを試しに売却する。

第8巻

  • できごと

 ボルエナンの森に到着。再会、宴会。トレント(樹人)が芽吹きの季節を迎え、手が離せないアーゼの代わりにサトゥーが魔力を大量供給。一気に黄金の実まで実ってしまう。

 これから迷宮都市へ行くと聞いたエルフたちから、それぞれ武芸を教えてもらう。アーゼの多忙に加え、虚空服(宇宙服)が急に必要になるなど慌ただしい様子がほの見えていたが、実は邪海月が大量発生し、世界樹のはるか上方に取りついて弱らせていたのだった。放電現象で負傷・孤立したエルフを救助。邪海月への対処を研究するサトゥーだったが、カレーの材料がそろったので福神漬けを求めて公都からクハノウ伯爵領まで行き、大根の福神漬けを確保する。

 カレー祭りを経て世界の救済任務に戻ったサトゥーは、邪海月を誘引して引きはがす試行錯誤のうちに、カレーの香りが邪海月をひきつけることに気づく。ゴーレム技術など最近習得した基礎技術を組み合わせ、引きはがした邪海月を「光線」の一斉射撃で駆除する。

 8本の世界樹がこの方法で順次救われ、それぞれの里のハイエルフ(聖樹)が勇者ナナシを9人目のハイエルフに列する。報償として他の里が供出した膨大な聖樹石を、ボルエナンがかつて失った光船(宇宙船)の再建に充てるようサトゥーは申し出る(Web版9-33では、聖樹石の代わりに光船の現物がボルエナンに贈られる)。

 里への責任、神々の怒りへの懸念から、アーゼはサトゥーとの交際を断る。サトゥーはいつか抜け道を見つけると決意する。

 ミーアはサトゥーに自分の額にキスをさせて婚約の儀式を済ませ、擬制成人としてサトゥーに同行することを両親に認めさせる。

  • キャラ関係

 肉を食べようとしないミーアが、実はただの好き嫌いとばれる。

  • 食材・料理

 ハンバーグが幻の料理とされており、サトゥーの手で復活し評判になる。カレーとチョコレートも切望されるが、チョコレートの再現は後の事になる。牛丼も供される。

  • 武器・機材・技術

 全員分の翻訳指輪を貸してもらう。

 トレントから芽吹き協力の礼に樹霊珠をもらう。

 繊維と布について色々なバリエーションを教わる。虚空服とゴーレムの作り方を学ぶ。釣りを学ぶ。果実入りで口当たりの良い栄養補給薬を教える。魔法の鞄(妖精鞄)の製法を学び、全員分を確保する。魔法の鞄に生物が入れられないのは、窒息死などの事故を防ぐための設定された仕様だとわかる。

 放電現象で負傷・孤立したエルフを救助し、様々な繊維・食品・素材を報償に受け取る。

 天駆、縮地の複合上位スキル「閃駆」を得た。

  • その他

 かつて召還された勇者ダイサクが様々な日本文化を持ち込んでおり、人間のイメージ通りの森の家が地上に、本当の居住区が地下に造られている。

 サトゥーが精霊を引き付け、精霊光を出していることが初めてちゃんと説明される。ミーアが「きれい」と言っていたのはそのことだった。「精霊光制御」のスキルを得て抑えられるようになる。

第9巻

  • できごと

 ボルナレンの森から南に開けた海は「彷徨いの森」の魔法で守られていた。帆船を仕立てた一行は海路でセリビーラ方向に西進する。幽霊船を海底に見つける。船長の幽霊が語るところでは、「ララキア」が飛び立つための鍵を奪取してきたものの、追いつかれて浮城ヌヌリエと戦い、敗れたもののようだった。

 その後、魔法無効の魔方陣によって存在を隠された、撃墜された空中都市ノノリエの跡、虐待された住民たちの遺物、魔法無効の罠にかかりシーサーベントなどの餌食になった沈船群を見つける。

 遺体を供養していると、まだ活動している幽霊船が艦載スケルトンを従えて攻撃してきた。それらを駆逐すると、ララキエ最後の女王の伴侶である骸骨王が指揮する幽霊船団が続いて現れ、「ララキエの鍵」を渡さぬと宣言した。さらに退けられると、骸骨王は「幽界渡り」スキルの効果で姿を隠してしまう。

 戦いの後、一行は岸辺に半幽霊の女性レイを見つける。記憶喪失のレイは瘴気におおわれており、サトゥーがそれを除くと若返って幼女となった。称号は「ララキエ最後の王女」だった。

 もとの航路に戻り、海龍諸島を抜けようとする頃、エムリン子爵の貿易船団の生き残りを発見(書籍版第7巻で言及)。彼らから、ララキエと関わりがあると思われる魔導王国ララギが行く手にあると聞く。

 次の寄港地は、まだオーユゴック公爵領である貿易都市スウトアンデルだった。レイを姉さまと呼ぶ、正体不明の少女がレイを奪取しようとしたが阻止。そして市内騒乱のさなか、スウトアンデルの太守がエムリン子爵その人に代わっていたとわかり、サトゥーらは歓待を受ける。

 スウトアンデルの酒場で、海洋国家イシュラリエの王族も空飛ぶ城の末裔だとのうわさを聞きこむ。だがその近海でマグロが獲れるという情報のほうがサトゥーの心を動かす。

 レイは記憶喪失のまま、時々トランス状態となりララキエ関連の事物を棒読みに解説するようになっていた。それによってサトゥーは、レイの髪飾りが「ララキエの鍵」に他ならないことを知る。

 飛行できることを秘匿するため、護衛が帰るようガニーカ侯爵領沖合まで西進したところ、海賊に襲われた船を救援して逃がし、制圧した海賊船にいた奴隷たちを解放する。その中にいた地元の有力者が中心となって行き場のない奴隷たちを糾合し、サトゥーが進呈した海賊船に新たにペンドラゴン家を模した紋章を掲げ、筆巻龍商会として営業を開始する。

 飛行を始めて旅程を短縮したサトゥーたちだったが、火山島で恐竜のような獣、炎王に出会い、あっさり倒す。後で島を調べると、封印が解かれたような跡があった。近くの島々で待望のカカオ豆を見つけた一行は、イシュラリエに入る。ララキエ王朝下の都市国家、トトリエの遺民が地上に立てた国家のようだった。

 翠絹などシガ王国の産品を献じられ、王は「天涙の雫」の交易を許し、間もなく祭礼を行うララギに向け、身分を隠したサバーン王子を護衛してゆくよう依頼する。

 ララギへの途上、乗員のいなくなった貿易船25隻を確保する。骸骨王が乗員をアンデッドとして徴発したようであった。ただひとり発見された生存者は、迷宮都市セリビーラの太守をしているアシネン侯爵家の次男レイリーだった。

 サバーン王子の好意で、サトゥーはララギ王に引き合わされ、竜泉酒や妖精葡萄酒を献じて激賞され、酒侯に任じられる。王はサトゥーの求めに応じ、ララキエ最後の女王が犠牲となって、世界の神殿すべてを焼き払おうとする狗頭の魔王の眷属「海王」を封印したとする伝承を語る。さきに倒した炎王も、狗頭の魔王が持つ眷属の一頭だった。

 レイリーは、海賊に解放され行く当てのない人々を誘って新商会を立ち上げたいと、サトゥーに出資を願う。

 その結論を出さないうちに、タコの怪物「海王の落とし子」や幽霊船団、そしてレイの「妹」ユーネイアがララギに来襲する。そしてサトゥーの留守に、ララキエの鍵を始め、ララキエの起動に必要な宝物がすべて骸骨王の手に落ちてしまった。起動を水際で阻止すべく、サトゥーは封塔島に向かう。

 ああ、しかしなんということだろう。この海域にいると聞いて楽しみにしていた巨大マグロが現れ、サトゥー一行は大トロ祭りを始めるのだった。さらに寄り道して、ロック鳥である空王と12行に渡る死闘を繰り広げ、大量の鳥肉を獲得する。そして封塔島に到着すると水着回が始まり、海辺の焼きそばまで食べて後片付けが終わったころ、レイがそっと動いた。不完全な記憶に沿って中央制御核と接触したところにサトゥーが追い付き、古代にも尊崇されていたエルフの使者の証たるボルナレンの静鈴で中央制御核に同行する。中央制御核はレイの記憶を修復させたが、その間に骸骨王とユーネイアはララキエの浮上を開始させ、周辺に津波が生じていた。サトゥーはまずそれを食い止め、レイのもとに向かう。

 タコ状の怪物である海王は、かつてレイの母と叔母が制御を試み、果たせずにかろうじて封じたものだった。骸骨王は上級魔族にだまされ、偽りの「妻の願い」を吹きこまれていた。叔母の代わりのホムンクルスであるユーネイアとともに、レイは一瞬でも海王を支配し、自死に追い込むことを決意する。

 サトゥーが介入したのはちょうどその時だった。120本の「光線」を収束させると、台詞も反撃もなく海王は真っ二つとなる。『はい、終了』サトゥーの力強い勝利の宣言が響く。サトゥーはレイとユーネイアにまとわりつく瘴気をはがすうち、「呪詛返し」のスキルを得る。骸骨王が必殺の呪詛をサトゥーに向けて放ち、それが骸骨王の運命を決する。

 瘴気に弱いレイは迷宮都市に同行せず、島に戻ったララキエでユーネイアと暮らすこととなる。レスターは事業計画をまとめ、サトゥーの出資を受けて筆槍竜商会の経営に乗り出す。

  • キャラ関係

 エルフとの修業で、ルルが護身術スキル、ミーアが精霊魔法を獲得した。

  • 食材・料理

 ウドゥ語の通じる島(名称不詳)でココアを供され、周囲を探してカカオ豆も入手する。

 ララギでは砂糖、牛などを買い付ける。

  • 武器・機材・技術

 エルフから様々な合金技術を学んだことが冒頭に記される。

 座乗するガレオン帆船は聖樹石機関を動力源とし、空力機関により空を飛び、帆に風魔法の風を受ければ時速60km可能。最大高度60m。

 幽霊船を皮切りに十数隻の沈船をサルベージする。弦と矢が魔法で発生する魔法弓、小型魔砲などの艦載兵装を多数入手。金銀宝石のほか美術品があり、次巻以降で贈り物に使われる。

 イシュラリエ特産の宝石「天涙の雫」は、樹木から採れる「アルア樹脂」を原料とするもので、原木ごと技術を秘匿しているもののようだった。内陸にあるシガ王国王都への交易品として、真珠、珊瑚などを買い付ける。

  • その他

 ララギを通らずシガ王国領からイシュラリエへの直行は困難、もしくは航路が知られておらず、ララギの関税を課さないシガ王国の産品はイシュラリエでは喜ばれた。逆に「天涙の雫」は第10巻以降で、サトゥーのシガ王国における重要な交易品、また贈り物となる。

第10巻

  • できごと

 冒頭のドタバタ劇に混ぜて、のちにサトゥーの活躍に関わる多肉植物ベリア、ノロォーク王国のミーティア王女、セリビーラ近郊にあるトラザユーヤの居館でミーアが利用を許された「蔦の館」のことが少しずつ触れられる。

 太守公館に太守夫妻は不在で、ソーケル太守代理は怠業のうえ、心酔するシャロリック王子の奇禍をサトゥーのせいと考えていて敵対的だった。相談役のポプテマ前伯爵は穏やかに、太守に宛てたレスリーの手紙を受け取って太守に渡すと約束する。

 最低ランクの木証で探索者登録を済ませると、みんなで早速迷宮に繰り出す。貧弱な装備の新人、運搬人を志願する貧しそうな子供たち、魔獣肉を使った粗悪な食品など、ダンジョンの現実が目につく。

 人のいない狩場を探すうち、蟻の群れをトレインしてくる探索者たちに気づく。その中に、のちのちまで付き合いができる「麗しの翼」のふたりがいて、最後尾だった。すでにチーム・ペンドラゴンの装備とレベルは十分で、難なくトレインと横沸きを連続処理する。

 厄介な敵がいる場所の向こうは過疎区画だった。区画(30~100の小部屋)の主である魔植物をサトゥーが魔刃で両断する。魔物が湧かない部屋に「別荘」を構え、サトゥーが獲物を引いてくることでレベリングを開始する。

 5泊6日で上がってみると、帰りが遅いのでシーメン子爵が捜索隊を出すところだった。

 宿ではサトゥーたちを絶望とみて、馬車をデュケリ准男爵に売り飛ばす話を進めていた。不信を抱いたサトゥーは宿を引き払い、蔦の館に移る。トラザユーヤの魔法道具を狙う襲撃・侵攻があると聞き、往来に誘拐などのリスクがあることから、市内にダミーの館を構えてそこから転送で行き来することとする。たまたま魔術師ゼンの呪いで周辺の土地まで買い手がつかなかった館があり、周辺ごと買い取って解呪する。無人の館に起居していた孤児たちがいたので日々雇用で保護下に置く。[書籍版ではデュケリとの仲はWeb版より良く、第15巻で馬車のコピーをその後にデュケリに売り、セリビーラ出発の折に多くなった荷物を運ぶため、一時的にそれを借りたことが語られる。]

 捜索隊準備の感謝として、サトゥーは迷宮方面軍司令官のエルタール名誉伯爵を接待する。シーメン子爵が、第7巻でサトゥーがオークションに流した魔剣アカツキを持っている。迷宮方面軍の「隊長(バフマン)」や「狐将校(キンクリ)」とも顔をつなぐ。ふたりの名前は第11巻まで出てこない。

 シーメン子爵を通じ仲良くなった貴族たちからソーケルの悪いうわさを聞いて、その屋敷に禁制の魔人薬がストックされているのに気付く。

 情報集めのため入った酒場で、足を失ったカジロを助けてアヤゥメが女給をしていることを知り、屋敷に迎える。店を出ると屍薬の影響で死を恐れなくなった暗殺者が襲ってきたので、たまたま近くにいたエルタール将軍らに救いを求める。もめ事を起こさせてサトゥーを捕縛するつもりだったソーケルが居丈高に登場したが、エルタールに無理を指摘され窮地に陥る。そこへポプテマが現れ、ソーケルを引き取って行く。

 ギルド帳に青銅証を受け取りに行ったところ、ギルド長裁量で赤鉄証を発給される。シーメン子爵が捜索隊編成を求めるさい、過去の武勲を喧伝していたせいだった。

 赤鉄証を得て中層にショートカットする竪穴を使えるようになる。迷賊王ルダマンの一味による迷宮方面軍小隊へのMPKに気づいて救援する。

 ちょうどそのころ、太守アシネン侯爵の三男ゲリッツ、デュケリ准男爵の長女メリーアン、ミーティア王女が、ソーケルにそそのかされて迷宮探検に乗り出していた。ソーケルの付けた案内人に危険な区画へ誘い込まれ、ルダマンの一味によるMPKを食らう。魔人草をめぐってルダマンとソーケルは仲間であり、ルダマンが王女をさらう体にしてソーケルに救出させる出来レースだった。

 サトゥーが迎撃に加わり、ルダマン以下の迷賊が捕縛された後、ソーケルはすべてをサトゥーの陰謀と言いくるめ捕縛しようとするが、一部始終を迷宮方面軍小隊長が見ていたこともあり、その場では不問になる。

 翌日、太守夫妻から「昼食会」の急な呼び出しがある。レスリーの手紙が改ざんされ、サトゥーに謀殺される前の最後の通信のようになっていた。太守夫妻に問い詰められピンチのようだが、サトゥーはマップ上でレスリー本人のマーカーがこちらへ向かっていることを知っていたので、本人の登場でその偽造はあっさり露見する。ソーケルは拘束され、太守夫妻はレスリーの交易品とサトゥーの贈り物を見て相好を崩し、私立養護院の開設を許可する。

  • キャラ関係

 アリサが火魔法の並行取得を始める。

 シーメン子爵の紹介で、デュケリ准男爵とのセクハラトラブルで失職したミテルナをメイド長に雇う。

  • 食材・料理

 モッツァレラチーズ、カマンベールチーズに似たチーズが手に入ることがわかる。

 呪いの被害をこうむっていた近所の牧場から乳製品を届けてもらう契約をする。

  • 武器・機材・技術

 迷宮挑戦時点で、それぞれの防具は一見すると標準品に見えて、オリハルコンの帷子や大怪魚の皮で目立たない内側を補強してある。武器も前衛は魔剣や魔槍だった。

 区画の主を最初に倒したときの宝箱から、下級エリクサーと万能薬を得た。その戦闘直後に光晶珠を見つけた。

 魔剣製造の新たな方法として、完成した通常の剣に水魔法、空間魔法を施し回路を定着させるステッパー方式(?)を導入。

  • その他

 区画の主(エリアマスター)を狩り、その魔核を特定の大部屋に持って行けば階層の主(フロアマスター)に挑戦できる。探索者ランクの実力トップとされるミスリル証を得るには、階層の主を倒し報告しなければならない。サトゥーは、サトゥー以外の7人で階層の主が狩れるようになるまでレベリングと装備更新を続け、書籍版第13巻のラストでようやくそれを達成する。それまでにレベリングのリスクとなるエリアマスターを多数サトゥーが狩り、ときには稽古相手としてリザたちに倒させていた。

 迷宮都市で得た魔核はすべてギルドが買い取り、徴税と重要物資管理に万全を期す。サトゥーは強い魔物の魔核を「別荘」に保管し持ち出さないことで、「持ち帰ったのはこれだけだ」と「断罪の瞳」による申告漏れチェックをクリアした。

第11巻

  • できごと

 市内で不審な大火がある。燃えやすいオイルスライムを下層住宅地で飼おうとした末の出来事だが、火をつけられた経緯に不審があるとだんだんわかってくる。

 火元の奴隷商人宅から、特に重傷な5人を蔦の館に運び治療する。うちティファリーザとネルは犯罪者の烙印があって通常の回復ができない。烙印を焼いて消すことを防ぐため「通常の状態への回復」は妨げられないことに気づいたサトゥーは、ドロップ品の下級エリクサーなど強力な回復薬と、トラザユーヤの皮膚再生研究を組み合わせて、ふたりを健常体に戻すことに成功する。後日、5人の主は死んでいたことがわかるが、解放されるよりサトゥーの下で働きたいと願う。

 救助と復興支援により、下町の顔役・泥蠍のスコピと縁ができる。

 太守夫人のお茶会で上流階級の夫人たちや、先日のMPK騒ぎで助けた子弟たちと面識ができる。階層の主に挑むと言う探索者ジェリルに乞われて試作品の魔剣を貸す。

 回復した5人に聞き込むと、ポプテマが現場によく出入りし、当日も見かけられたことがわかる。

 サトゥーはポプテマが貧しい子供たちをしばしば虐待し、嫌われていることに気づく。太守夫人は「巨費を投じてストリート・チルドレンそのものをなくせば当面の虐待対象はなくなるのだ」と示唆し、サトゥーは養護院への収容を急ぐ。その過程で「サトゥーはポプテマの意を受けており、養護院の子供はいずれ虐待の生贄に」といううわさが撒かれていることがわかる。泥蠍のスコピに依頼して、うわさを広めている者たちを突き止めて逆買収をかける。

 女性たちをさらい、魔人草の原料となる破滅草・自滅茎を迷宮で栽培させているとルダマンが自供する。その場所を教えるから懲罰部隊送りで済ませろと取引を持ち掛けるが、ギルド長は峻拒する。人間の恐怖と絶望によって生育を助け、人工的に栽培可能だと言うこと自体が絶対に秘匿すべき新事実だった。もし助かっても口封じされると察したサトゥーは独力で壊滅・救出作戦を実行する。王都貴族ケルテン侯爵の孫エルテリーナなど貴族子弟や、女探索者スミナ、魔人薬生産スタッフを含め200人弱を救い出す。うち11人は栽培されていたもの、生産されていたものを知っていたので政府の口封じが懸念された。

 そのあとクロを演じてギルド長に面会し、自ら密造畑を焼き払わせ、生存者はいなかったかのように装う。実際にそこにあった魔方陣を見せて魔王復活計画の一端だったとギルド長に誤認させ、魔王信奉者の魔方陣がなければ栽培も広がりようがないと印象付ける。改めてルダマンを尋問すると、かつて呪怨瓶・邪念壺が栽培場所に置かれ、それらを魔族が持ち去ってから破滅草・自滅茎の生育が良くなったことが分かる。サトゥー(クロ)は、それらが以前の魔王復活に使われたものと察する。

 栽培地の迷賊たちを迷宮方面軍に引き渡し、下町はずれの長屋を借り、比較的情報を知らなかった娘たちを住まわせる。奴隷身分の娘たちも所有者が礼金を渋ったため、長屋暮らしということになる。

 新人探索者講習会に出席し、ミーティア王女の護衛ラヴナががルダマンらとの戦いで大剣を失っていたので、武器職人ヘバイストスの試供品という触れ込みで戦蟷螂素材の大剣を贈る。参加者たちを誘って大宴会のさなか、ポプテマがルダマンらを魔族化して市内に騒乱を起こす。すべてが打倒された後、魔族の支配から逃れたポプテマは死に際にしばし正気に戻り、サトゥーに詫びを言う。

  • キャラ関係

 館のメイドとして、館周りで仕事をもらっていた子供たちからロジーとアニーが加わる。

 仮面の下につける、勇者ナナシと従者クロの生体マスクを作成する。ナナシの顔は現世の同僚で幼馴染のヒカル(まだこの名は登場しない)に似せて作ったが、そのことがあとで思わぬ影響をもたらす。

  • 食材・料理

 コーンフレークを作る。

  • 武器・機材・技術

 試作した蟻翅の銀剣はスミナに乞われるまま与える。

  • その他

 ポプテマが貧しい子供たちをしばしば虐待していることがわかる。太守夫人に相談するが、貴族の平民虐待は罪に問いづらいのだと一蹴される。近代的な博愛を自ら持っているわけではない。家臣を手伝わせることを示唆したり、養護院大規模収容を断行した後に貴族たちの反発を心配したりするが、「サトゥーはそういう人なので、その意思は尊重する」と言う態度である。

 破滅草・自滅茎の関係者を解放する際、迷宮の奥に住む「青い人」のところにいたというカバーストーリーをでっち上げる。この時点では正体不明、登場は第14巻になる。

第12巻

  • できごと

 旧知の探索者コシンのパーティーが運搬人に紛れ込んだ悪人のMPKにかかったところを救助して、感謝の宴会となる。低グレードの酒食に閉口するサトゥーたち。庶民が悪い水を飲んでいるのに気付き、後日水路の清掃に乗り出す。

 宴会で回復魔法の神官は必要な寄付が高く、魔法薬も高価だという愚痴話になり、魔法薬の利権を握るデュケリ准男爵への怨嗟を聞く。

 別の日に訪問した貴族から、西方で戦争の兆しがあり、思惑から武器・魔法薬の相場高騰と品薄が起きつつある話を聞く。また、エルテリーナの祖父ケルテン侯爵が魔人薬密輸への関与を疑われていることを知る。太守夫人に確かめると、ここ迷宮都市での武具高騰は武器流出を嫌った統制価格の引き上げで、デュケリが意図的に仕組んでいた。

 各地の魔族討伐の過程で、ティファリーザとネルを奴隷に落としたレッセウ伯爵が戦死したと聞かされる。

 そこへ急報が入り、迷宮での武名に未練があるデュケリ准男爵の長女メリーアンが探索者にそそのかされ、迷宮に入ったと聞かされる。魔法薬価格を統制し嫌われているデュケリへの嫌がらせとして、魔物とひとりで戦わせるリンチを受けているところを救出し、話題の人デュケリと面会することになる。デュケリが魔法薬を作る錬金術師の生活を考えて価格を高止まりさせていることを聞き、トラザユーヤの記録に多肉植物ベリアを原料とする魔法薬のレシピがあったのを思い出す。

 長屋の娘たちを独立採算に乗せる件が難航している旨をティファリーザが報告してくる。クロとして、王都との交易を提案したティファリーザに調査を命じる。後のエチゴヤ商会である。

 トラザユーヤのベリア魔法薬を人間錬金術師でも使えるようにアレンジしたが、迷宮から救出した錬金術師たちにもすぐ作れる易しい薬ではなく、普及作戦は少し日延べになる。

 迷宮に入ったサトゥーたちは、もともと隠れ里で中継補給地にもなっている迷宮村を訪ねる。ときおり訪れる「青い人」の好物だと言う安ワイン「レッセウの血潮」を譲って喜ばれる。

 区画の主の眷属で経験を積み、区画の主とサトゥー抜きで戦ってみるとかなわず、サトゥーの介入が必要だった。区画の主と戦う前に再訓練と装備一新が必要だと考えたサトゥーは、エルフたちを再訪すると決する。

 レイとユーネイアを誘った一行は、エルフの里で様々な強化を果たす。

 10日間の滞在を終えて戻ってみるとまたMPK騒動だった。まだ区画の主と対決中のザリゴンを尻目に、運搬人としてもぐりこんだMPK常習犯のベッソが中層でMPKを起こし、遺棄された宝箱などを狙って失敗したのだった。

 MPKを収拾すると、優勢だったザリゴンたちが撤収してくる。もう少しで勝利というときコカトリスの乱入を受けたようで、ザリゴンは右手右足が石化した状態だった。サトゥーはザリゴンの数々の傲岸な発言と、ザリゴンがソーカルからミーティアを守るのに尽力したことを天秤にかけて、上級回復薬を与える。手足は回復したが消耗で昏倒してしまう。

 そこへ手負いの区画の主が現れ、激闘の末に倒すが、そこへ隣の区画からもう1体、無傷の「区画の主」が来襲し、サトゥーはそれを一撃で倒す。帰宅後、カジロの足も上級回復薬で元通りになった。

 クロはティファリーザに命じ、ベリア回復薬の現物とレシピの一部をギルドに持ち込む算段をつけ、サトゥーも自分でデュケリ准男爵に示す。現物やレシピの残りは迷宮のあちこちに隠してあり、レシピ作成者不詳のままいずれは安い材料の下級回復薬が出回ると言う段取りだった。

「麗しの翼」のふたりが相変わらず借金を背負っていたので肩代わりしてやる。そして養護院の探索者になりたい子供たちの指導者として雇う。

  • キャラ関係

 巻頭時点でサトゥー以外はLv38前後。リザの攻撃力が他の前衛を圧する傾向。「魔刃の効率が良い」とサトゥー評。

 再訓練前の状況では、ポチとタマの殲滅力不足から後衛が阻害魔法や味方強化より自分の火力を発揮する傾向にあり、敵をなめリスクを軽視する傾向が生まれていた。のちにエルフたちから「サトゥーが何とかしてくれると頼りすぎている」と指摘された。このときLv42前後。

 主な強化項目は次の通り。

  • リザ 竜爪槍(第7巻で手に入れた竜爪槍の穂先を使用)。再訓練で魔刃砲を習得。
  • ナナ 鎧に聖晶石炉を仕込み、強敵用の傘状シールドを使用できるように。浮遊盾。ロングブーツにスパイクとアンカー射出機。
  • ポチ 伸縮するアダマンタイト合金の長剣。伸縮する鎧。丸みのある形のとき衝撃により強くなる。瞬間ブースト機能付きブーツ。必殺技「魔刃突貫」。
  • タマ 伸縮するアダマンタイト合金の長剣。伸縮する鎧。瞬間ブースト機能付きブーツ。クナイなど忍術道具。必殺技「魔刃双牙」。
  • アリサ 浮遊盾つきドレスアーマー。「凶悪な空間魔法」を覚える。
  • ルル 浮遊盾つきドレスアーマー。改良型光線銃(大怪魚の水晶体で収束性能向上)。
  • ミーア 浮遊盾つきドレスアーマー。「魔獣王創造」を覚える。
  • 食材・料理

 森蟹蜂の巣から大量の蜜、密蝋を入手。一部は蜂蜜酒。

 第9巻で見つけたカカオの実から、エルフの里で様々なチョコレート菓子が作られている。

  • 武器・機材・技術

 森蟹蜂の巣から風晶珠を入手。

 貴族たちに魔物の翅を使った魔力扇風機を贈り好評。この夏の暑さは、気候制御の魔力を惜しんで魔族探索を優先しているせいだと太守夫人が明かす。

 魔物由来の武具は原則的に補修できないが、西方諸国にその技術があるらしいと太守夫人が明かす。

 メリーアン救出の礼に、デュケリから「石製構造物」と「地従者作成」の巻物を得る。前者は以後の急速造成に活躍することになる。後者により、第12巻巻末近くで防犯用ゴーレムが登場し、屋敷や養護院の防衛システムが強化される。

 魔法回路の生成・転写を機械だけで行う装置(主に、ミーアとアリサを使わず行う試作用)を開発。

 黒竜山脈のカルデラ湖で氷石と氷晶石を大量採取。

 戦う相手の体力を吸収する装備品を作るには血玉・血珠が必要と言及。血玉・血珠はWeb版では真祖バンから入手するシーン、「生命力譲渡」「生命力譲渡・改」の魔法行使シーンなどに登場する。

 手足程度の部位欠損は上級魔法薬で直ると知る。竜の谷で得た竜力石を使うことで相当数の上級魔法薬・下級エリクサーを生産する目処が立つ。

 エチゴヤ商会の新商材用に、骨にルーンを安価に焼き付ける焼き印と、骨や木にルーンを刻む専用ノミが登場。第16巻の園遊会シーンで、量産品のルーン光珠に似たサトゥーのカフスが、家紋を刻み上質の材料を使った「オーダーメイド」であることをエマ・リットン伯爵夫人に気づかれるシーンがある。

  • その他

 デュケリから、息子のゴブリン病のために鬼喰薬の材料を集めることを依頼され、それは実は生活習慣病なので野菜を食べさせることを逆提案し、調理器具の調達を引き開けた。後日、魔力で動くジューサーとミキサーを納品する。

第13巻

  • できごと

 第12巻の出来事から1か月後。Lv47前後になったチームの実力は大きく上がっていた。西の砂漠地帯で新式装備の試験をしていると、古代都市の都市核だけが残されているのを見つける。滅びたフルー帝国のもので、あと243ヶ所あると都市核は言う。サトゥーは王としてそれらを支配下に置き、膨大な遺産を掌握する。都市核として生きていたのは12ヶ所だけだったが、おかげで「西に王が現れる」という神託が出て、迷宮都市(のサトゥー以外)は大騒ぎになる。

 迷宮都市で探索者志望者講習会が開かれる。サトゥーがスポンサーとなって開いたものだったが、ギルド長は次回からギルドと政府でやると言ってくれる。代えて、探索者学校をやってくれないかと。エルザは受けることを勧める。

 クロは王都へ潜入し、先行したエルテリーナと合流する。ケルテン侯爵はすでに辞職していた。その失脚で利益を得そうな門閥貴族の屋敷に遠見・遠耳スキルを働かせているうち、ナグア子爵と軍需品のゴドゾ商会が、ライバルのノルン商会を蹴落とすために仕組んだことだとわかってくる。

 姿をナナシに変え、国王に会う。国王は宰相と共に、第11巻で作った生体マスクの「勇者ナナシの顔」を見せられ、ナナシを国祖ヤマトその人と勘違いし、いくら否定しても聞かない。[それには理由があるのだが、書籍版ではおそらく第17巻で明かされる。]

 ケルテン侯爵の名誉回復と責任者の処罰について約束を取り付け、エチゴヤ商会の商権について、国王と宰相から条件付きで認められる。

「西の王」に関する不穏な予言を受けて、迷宮都市にシガ八剣のヘルミーナが調査に現れたが、その到着時を魔族と信奉者が襲う。本人とチーム・ペンドラゴンが中心になって撃退する。何度目かのシガ八剣推挙の話が出るが断り、変わり者扱いされる。ヘルミーナは自分の連絡が途絶した後をサトゥーに託すが、自分が都市核と契約して回ったせいだと知っているサトゥーとしては黙って聞くしかない。

 探索者学校の特待生を選抜する準備は、教員予定者である「麗しの翼」のパワーレベリングから始まった。全体として指導のノウハウを蓄えるためのもので、3つの種目で合計18人を選抜し、全体で25日、目標Lv7のコース構成だった。

 選抜を済ませたチーム・ペンドラゴンは迷宮中層に戻ったが、魔物の瘴気を迷宮が吸う速度が異常なことに気づく。砂漠地帯まで地下を続いていく迷宮の西に向けて新しい狩場を探すと、温泉が見つかる。

 温泉回を終えたサトゥーたちは、ジェリルらの階層の主討伐を見物に行く。不測の事態で半壊したジェリルらのパーティに、クロの姿で立て直しを支援する。数日後、相当の犠牲を出しつつ討伐成功が報じられる。

 サトゥーたちは7人でサトゥーを交えず階層の主を狩る算段であり、隔絶した力を隠すため、エルフの里から周囲を取り巻くためだけの無人戦力と、晴れ舞台を観戦する師匠たちが呼び集められ、迷宮温泉は宴会場と化す。

 そして討伐の日。召還陣に便乗して現れたのは、狗頭の魔王だった。

 魔王は、自分の望みはすべての神殿を壊すことだと言い、それに無関係なサトゥーたちを攻撃はしないと言う。そしてどういうわけか、サトゥーを自分の上位者(魔神かと思われるが明確な言及はない)の化身した姿だと見なす。

 セーラや巫女長と交流のあるサトゥーはそれを許せず、チームを巻き込まないために[召還場所自体が迷宮西部であり砂漠にほど近い]西部砂漠に魔王を誘う。調査中のヘルミーナたちがいたので、都市核の力で遠方に追い払う。

 魔王の圧倒的な力に、サトゥーは少しでも多く情報を引き出すことを当面の目標と定め、会話を引き延ばす。だがそこに公都の絵の中にいた幼女が乱入する。魔王は神が人間に対して無慈悲であり、自分たちの神威を高める道具としてしか見ていないと非を鳴らすが、幼女は「自分はそうではないが、そういう神もいた」と肯定する。むしろ「魔神が魔王と魔族を作り出し、人間に災いを与えるようになってから、神は祈りだけを受けていればよくなった」と。[それは冷静な魔王に「お前も魔神の道具だ」と言っているに等しい。]そして幼女は姿を消す。名乗らないが称号「女神の寵児」が追加される。

 魔王はサトゥーが神側の勇者だと知って怒ったが、布教の強力な道具たる印刷技術がこの世界で抑制されているのは神の仕業ではない……と[いう幼女の言葉から、真に倒すべきは魔神……という可能性に]思い至った。魔王に突然首枷が生じ、魔王は戦う獣となった。少しずつ広がっていく「神喰魔狼」の空間に対し、サトゥーは流星雨を降らせて飽和させ、勝利を収める。

 今まで見え隠れしていたクロウという少年が、つかのま姿を見せてサトゥーに礼を言う。それは魔王が魔王となる前の姿であったかもしれない。

 そして魔王に続いて召還された階層の主は消えずに待っている。最後は膨大なダメージを短時間で与える必要がある。アリサがユニークスキルを使う覚悟を決めていると知ってか知らずか、サトゥーがそれを不要にする土壇場の武器強化を施していたのは、アリサとサトゥーの秘められた戦いと言えるかもしれない。

  • キャラ関係

 第12巻の強化装備のうち試作品が本式装備に交換される。前衛の鎧と、後衛ドレスアーマーの金属部分、一部の武器はオリハルコンの含有率が上がり黄金色を帯びる(p.6、p.231)。これらは「人前では着ない本気装備」として登場するが、おそらくWeb版同様、「正体不明の黄金騎士団」の装備として整備されていくことになる。Web版では「認識阻害魔法で顔を隠した黄金騎士団が広域的な魔物のスタンピードに対処」→「シガ国王から別件で活躍したサトゥーに報償として個人騎士団設立許可」→「リザたちへの引き抜きをいちいち断るのも面倒なので騎士団設立」と展開する。だからサトゥーが設立した騎士団と黄金騎士団はイコールではない。

 ナナの浮遊盾は空間魔法系のものに更新され、動かせなくなる代わりに筋力によらず打撃を受け止められるフォートレス機能が付いた。

 ナナが(サトゥーが改変・移植した)自在剣の理術を教わる。敵と半自律式で戦ってくれる透明な剣。

 第12巻でナナが使っていたアンブレラはルルの装備となり、他の後衛にも装備予定となる。

 ミーアに土魔法の属性杖が用意され、流砂の巨人を呼び出すときに使われるようになった。

 書籍版第7巻でヘイロンにもらった黒竜のトゲを使って、ルルに魔力砲が用意された。魔法で固定用次元杭と仮装砲身を生じさせ、レールガンのように高速の弾体を打ち出す。

 ポチ、次いでタマは第13巻途中でリザの魔刃砲を真似ることに成功した。

 ナナが障壁突破技「魔刃砕壁」、必殺技「魔創竜退撃」を覚えた。

  • 食材・料理
  • 武器・機材・技術

 エチゴヤ商会について、飛空艇は王室に優先購入権があり、シガ王国貴族のみに販売することとした。ただし「すでに売却した数隻の小型飛空艇」についてはおとがめなしとし、サトゥー自身が飛空艇を使う道を残した。また最初の大型飛空艇は王室へ献上するものとした。

 同様に、魔剣・魔槍についても数本のエチゴヤ裁量分はおとがめなしとし、王国が優先的に買うこととした。その他の民生用魔法薬についても、取り扱いを認められた。

 商会自身に自衛力がないことから、武器の納品はナナシかクロが当たることとなった。最初の納品は第13巻後半で行われた。

  • その他

 西の砂漠地帯ができたのは、フルー帝国が魔王と戦ううち、制御不能な竜焔玉を投じて自ら帝国を不毛の地にしてしまったせいだとわかった。

 迷宮中層で「バン・ヘルシング」の銘が入った日本刀が見つかった。

 アリサが「神の欠片」を持っていること、それが最終的にアリサを魔王に変えかねないこと、しかし選択の積み重ねでそうなることが、断片の継ぎ合わせによってわかってくる。

 魔王は、魔神と勘違いしたサトゥーに「あなたは幼い娘以外にどう思われようと意に介さない方」だと評する。

第14巻

  • できごと

 第13巻で階層の主を倒したので、祝勝行事が続いていた。

 ゼナたちがようやくセリビーラに到着したが、相次いでムーノ男爵家のカリナもやってきた。新年の王都会議までそれほど日が残っていないが、どちらも迷宮に潜りたいと言う。第14巻前半はこのトライアングラーで宇宙は大ヘンなラブコメ模様に費やされる。

 アシネン侯爵家の三男ゲリッツと王都の学校でライバルだった貴族の少年ボーマンが、護衛を連れ優良装備で迷宮にやってきて、レベル15にどちらが先に達するか勝負を持ち掛ける。このため、ゲリッツは探索者学校の貴族向け講座開設をサトゥーに急かすことになる。

 ボーマンのパーティはボーマンを残してあっさり全滅し、サトゥーの私費で遺体回収隊を出す羽目になった。

 ゼナのパーティもボーマン同様、今まで横沸きした例が知られていない剣斧蟷螂と戦って半壊した。ゼナが行方不明と聞いたサトゥーは、マップ上の表示を頼りに迷宮下層に進み、真祖バン・ヘルシングを中心とする吸血鬼の集団から(クロの姿で)ゼナをさらって逃げた。

 その後改めて挨拶に行ったところ、バン・ヘルシングはサトゥーの手並みを称え、ゼナへの害意はなかったが退屈しのぎの人助けであったと言った。バン・ヘルシングもまた、関西なまりの残る転生者であった。

 成り行きで眷属の吸血姫たち、やはり転生者であるもと小国の王子ムクロ(テツオ)とフルー帝国の元技師ヨロイ(タケル)と知り合う。神のかけらを宿したゴブリンの娘、ユイカに会おうとしたところ、サトゥーが勇者の称号を持つことに気づいたユイカがパニックを起こし、迷宮の主が応援によこした「太古の根魂」とも戦闘になる。それを終えて、バン・ヘルシングも交えた一行は待望のピザ(トマトが手に入らなかった)を賞味する。

  • キャラ関係

 ポチが肉抜き3日の罰を受け、曲折の末に耐え抜いた。肉抜き明けの肉フルコース大宴会を含め、本人も周囲も負担が大きいので、この罰を与えるのは止めようとサトゥーは考える。

 ゼナ救出時、ミスリル表面加工の小剣と山樹の長杖をクロの手から渡す。迷宮に入るとき、サトゥーが魔法の鞄に魔法薬を詰めて贈ったが、救出後にどうなったかは定かでない。まあバン・ヘルシングがサトゥーに渡したかもしれないが。

 アリサの能力暴走を抑制し、危険な状態も検知する「魂殻花環」をムクロから譲られる。さっそくアリサに装着させる。

 一行の防御を強化するラカ・クローンの開発が進む。

 探索者学校一期生にウササ、ラビビなど迷宮内の運び人として面識のあった獣人たちがいる。

  • 食材・料理

 サトゥーが見つけていたトマトを使ってピザを作り、迷宮奥の転生者たちに好評を博す。

  • 武器・機材・技術

 ストーンゴーレムの材料をアダマンタイトに代えた、戦闘力の高いアダマンタイト・ゴーレムが登場。

 晩さん会のためにカリナとゼナに家紋をかたどったブローチを贈った。くず石を使った再結晶宝石だったが、この地の魔法ではきわめて高度な技術が要るものだったと、作ってからサトゥーは知った。

 探索者学校の一期生が卒業し、ペンドラゴン家の紋章をコミカルに改変したエンブレム入りマントを贈られた。このエンブレムは「ぺんどら」と呼ばれるようになり、卒業生の通称ともなった。

 鼬人族の商人が「桜吹雪」「草刈り」「草紡ぎ」「草縛」の巻物を売り込んできた。あと2本の商談を後日王都で行うことになった。

 ムクロが王国を失った原因は、鉄道と電信を開発したことであった。それらも神々の禁忌に触れることをサトゥーは知った。魔法材料と引き換えに、テスターなどの科学器具や内燃機関などの設計図をもらった。

 太古の根魂を倒した「聖弾」は、第5巻で黄金の猪王を葬るのに使った、聖剣用の青液に魔力を込めて叩きつけたもの。第5巻では瓶を使っているが、第7巻で鋳造弾丸に青液を詰め、聖矢の矢じりにも転用できるものを量産している。ハヤトに一部を渡すシーンで「聖弾」という名称が初めて出てくる。Web版では王都到着後の12-24で登場する。

 第12巻でレシピをこっそり公開したベリヤ製魔法薬は、まだ熟練した錬金術師しかつくれないもので、回復薬の慢性的不足は続いていると語られる。

 迷宮下層の邪竜の住み家で、火石、火晶珠、邪竜一族の体から落ちたウロコなどを回収した。

 ムクロから計測機器や設計図をもらった。

  • その他

 ユニークスキルが、神が与えた「権能」なのだと表現された。

 バンたちの住む迷宮下層には神々も覗けないユイカの結界が張られていると知る。それを通り抜けた自分の能力に何か秘密があるとサトゥーは考える。

 ここまでのサトゥーなら王国会議への出席権はなく、王都に行く必要もなかったが、階層の主討伐者として叙勲されることになったため、行かねばならなくなった。また、その事情を知らないムーノ男爵とニナからの指示で、王国会議までカリナを連れていく必要も生じた(p.93)。Web版では1月1日の大謁見の儀で子爵とされたため、2日~4日の王国会議に早速出席させられている。

第15巻

  • できごと

 強くなりたいと言うゼナの願いに答え、探索者学校の施設を使ってサトゥー一行がゼナを特訓することになった。ドゾンのもとでの出げいこ、迷宮での実習と訓練課程は進み、蟷螂系の強い魔物も倒せるようになった。

 ゼナの礼状を真祖バンに届け、日本刀の鍛刀を見学する。マグロ宴会になる。

 ビスタール公爵の飛空艇に便乗するが、その直前にゼナとの仲をカリナに難詰され、「結婚をかけて」勝負を挑まれる。辛勝する。

 公爵には冷たく対応されるが、その末娘ソミエーナは獣人に偏見がなく、サトゥー一行とすぐ仲良くなる。だがビスタール家の内紛に書いたような襲撃事件が起き、墜落の危機に陥るが、最後は物理的に支えてハードランディングを食い止める。

  • キャラ関係

 ムクロの嫁がダンジョンマスターであり、癖のある性格であること、上層・中層・下層の主をすべて倒すとダンジョンマスターに挑戦できるルールのため、ムクロやバンが下層の主を狩ることでそれが起きないよう保障していることが語られる。

  • 食材・料理

 鮪の刺身や寿司がバンと転生者たちに大受けするが、吸血姫たちは生魚のにおいにどん引きする。高野豆腐はバンの城にあり、かんぴょう(夕顔)が巨樹の里に自生していることをバンから聞かされる(が加工法はまだわからない。干すだけだし、言及がないので加工法の探索は略されるのかも)。

  • 武器・機材・技術

 術理魔法「盾」を無詠唱で発動させる籠手を開発。周囲の魔素を取り入れ使用者の消費魔力を減らした仲間用から、能力の低いエチゴヤ商会の汎用品までラインナップする計画が語られる。リザのものは予備の槍を作り出し、アリサやゼナ一行には物理防御付与を発動させる別ユニットつきのものが渡された。

 訓練中に強敵がわいたため、ジェリルから返却された炎の魔剣をイオナが借りる。

 敵方の技術として「魔人心臓」と「魔笛」が登場。

  • その他

 ラストでシガ八剣第1位、ゼフ・ジュレバーグがサトゥーに勝負を申し込む。

 反乱側の古老鴉に乗った砲撃観測手が、触手をひとつ回収して逃げた。何らかの形で(触手のほうが)再登場するかも。

第16巻

 第15巻~第16巻は約4か月であったので、その半分として5月連休明け前後まで詳細は差し控えます。いやなんだかだいぶ変わりました。ビスタール公爵はアニメに出てきたらきっと若本さんだな。Web版より男のセリフが比重を増して、アフレコスタジオがむさくるしくなる感じです。

 でもこれは私自身が欲しいのでホムンクルスリスト。

  • No.1 アディーン(один、ロシア語) 大楯とレイピア 哲学に興味
  • No.2 イスナーニ(اثنان、アラビア語) ウォーハンマー
  • No.3 トリア(tria、おそらくアイルランド語) 刃槍(インドの騎兵斧ブージ) 弓や罠による食材狩り習得を誘われる 料理好き
  • No.4 フィーア(vier、ドイツ語) 大剣
  • No.5 フュンフ(funf、ドイツ語) ポールアックス
  • No.6 シス(six、フランス語) 短槍
  • No.7 (ナナ)
  • No.8 ユィット (huit、フランス語) 曲刀 足長蜘蛛蟹(クモ助)を使役

 後日では忘れそうな細部をいくつか。

 Web版で「黄金騎士団」が登場した際(15-31~15-35)、「ペンドラゴン七勇士」のみが黄金装備であり、ゼナとカリナは白銀装備を身に着けている。17-1によるとヒカル(おそらく書籍版第17巻に登場)は黄金鎧、セーラには白銀鎧が用意されている。

これよりWeb版オンリー(書籍版未到達)のネタバレ含む

 考察のためのメモのようなもの……を予定しますが突っ込んだことも書くかも。書いてあることは公式設定ではありません。

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  • 6-幕間4「ひとりの魂では(神となるために)足りない」 書籍版第3巻に類似シーン
  • 7-幕間4 世界樹と神々、竜神、魔神に関する伝承
  • 8-1 絵の中の童女 「私は人の営みには興味はない」
  • 9-19 世界樹の機能
  • 10-48「彼らはこの星の人々を、己の力を増幅させ神の階梯を上げるためだけの畑としか考えておりません。」
  • 10-49 パリオン神の童女
  • 12-14 ナナシがミツクニ公爵の領地として、樹海に埋もれ失われた都市群を持つ「碧領」を提示されて断る。14-27ではその都市群のひとつを支配して、レベリング基地兼果樹園として整備する様子が描かれている。14-45~14-46では捕虜の尋問場所にも使われている。サトゥーが継続支配せず魔物だけを倒した都市は、現地住民が住み着いた(Web版15-43)。
  • 12-27で盗賊から奪還した宝珠に「物品鑑定」があり、その後13-5で「竜の瞳」が盗まれていることを考えると、魔王珠は王宮にあったことはなく、宝珠盗難事件の狙いは物品鑑定能力であったのかもしれない。12-23で認識阻害のためテンチャンの「鑑定とAR表示で表示される情報が異なる」という記述がある。
  • 14-15 聖魔剣ペンドラゴンは龍脈をたどって……サトゥーの下へ。なぜか。犯人たりうる神は多い(14-16)。でも、まあ、きっとそういうこと。
  • 14-32 若いころのサトゥー(現世)に似た絵 その背後から表れる神代語のUNKNOWN 桃色の髪は神の花嫁の印 「この世を治める主上」は名を問う必要なし 「影絵の神兵」
  • 14-33 漆黒の浮遊城は魔神が神から請け負ったものが多い ノモォークのものはおそらく墜落せず自分で降りたもの 神「が」浮遊城に住んでいたという記録はない
  • 15-24 神の禁忌リスト 狗頭の魔王+トロールの魔王の神への反乱→仲間割れ、狗頭の魔王がトロールの魔王を封印→狗頭の魔王も敗北 狗頭の魔王は同じ迷宮を苗床に復活
  • 15-26 ザイクーオン神復活 関連15-29
  • 15-30 『狗頭の古王』は殿づけ 魔神は様づけ 絵の幼女再登場「子達」「世界樹に乗ってやってきた七柱全ての神」 ヒカル失踪時のことを思い出せない
  • 15-31 サトゥーがたどったハッキングの経路。その先にいるはずなのは……とすると、じつは!!
  • 15-36 ハチミツ色の髪の幼女 ポチを誘う
  • 15-42 ハチミツ色の髪の幼女の正体 盗神の鏡 天罰の巻き込み 主さん 魔界への迷宮街道
  • 15-43 ミオ サガ帝国諜報局局長 魔神が封印されたという月の実相(cf.15-28「往月船」) 『自分以外の神に出会ったら全力で倒せ』 「絵の幼女」への言及 
  • 15-44 剣魔王(15-37「腕を剣にした狐人の魔王」)はこちら側(16-15に言及あり たぶん15-幕間2の狐娘と同一人物)

15-幕間2 大陸の東の果てで 「神々? 他にもカミサマがいるのか? そいつらに出会ったら思う存分殴ってやれ?」

  • 16-46 吸血鬼事件発生
  • 16-50 吸血鬼の事情聴取
  • 16-56 吸血鬼事件の真相判明 16-58に背後関係「本人はマスト」「ロリ女神関係者にはなるべく手え出せへん契約」契約して魔王になった? 7-幕間4によると勇者は「魔族から」人間を守るもの。最初の魔王との前後関係は? そしてゴブリンの魔王が持っていた、パリオン神のものらしい欠片。
  • 16-59 「オリジナル」
  • 16-66 「邪念結晶」は12-26に登場
  • 16-77 アリサはユニークスキルを発動させ、紫色の光を帯びる。フウを呑み込んだラミアの体には青い光が生じる。16-79で出てきた神の欠片にも青いものと青くないものが。
  • 16-78 ユニークスキルは「神が貸与した権能」。「レベル&スキル・システム」をゴブリンの魔王は「主さんのシステム」と。16-54で、現代魔術は魔神が人々に伝えた(7柱の神々はそのことを情報規制しているらしい)ことと照応か。

「魔素迷彩をも見つけるユニークスキルに換装した本体」…ゴブリンの魔王はユニークスキルを換装し、それを保った擬体を作り出すことで「多くのユニークスキルを持つ」ように見せていると思われる。いちどに全部使えるわけではない。

「フウを他の勇者と一緒に始末する」というのは、(明記がないが、手紙を預かるという送還時のメイコの申し出から)3人の勇者もメイコと同じ世界から来ており、引きこもりゲーム生活から引きはがされたのを恨んでいたフウを望みどおりに送還すると、その世界にサトゥーもいるからだと思われる。

 続く16-79では「あの無言の欠片達は複写した偽モノだったからなのかもね」と、暗い紫色で無言の神の欠片(ログには神の欠片を倒したと表示される)が評される。神剣で倒した魔王のスキルが使われていることと合わせて、神の欠片ごとユニークスキルを複製したのかもしれないとサトゥーは考える。16-78で「換装」という表現が出るのは、特定のユニークスキルを込めた神の欠片を擬体やホムンクルスに移植していたのかもしれない。5個だけはしゃべる欠片であり、別の一部の神の欠片は青色で、サトゥーは「青い光はパリオン神由来の気がしたので放置する」。

  • 桃色の髪であろうとなかろうと、人間は神の花嫁ではありえない ゆえに浮かぶ城の主もおそらく神(竜神・魔神)ではなかった ではあの絵は何なのか 14-33にヒント(召喚陣の技術を盗んできて8人を召喚した形跡) サトゥーは城に来たのか? それとも城の研究所で原型が作られ、並行宇宙にまかれたとか?
  • 幼女がパリオンであるとして、サトゥーの膨大な力は天来のもの、またはパリオンが自腹を切って与えたもの(人間の願いによる召喚ではない) それにしてはパリオン自身の国は魔王信奉者に食い荒らされている 豊かな神力の源泉は何か あるいは、神力の消耗に見合ったサトゥーのパリオンにとっての重要性はどこにあるか
  • 10-49 幼女は「ずっといっしょにいた」 「私」と「他の神々」を対比(称号「女神の寵児」を得ている) サトゥー以外のことに興味はない
  • 魔神は神々の「下請け」をしていたようである。魔神は神なのか。神の域に達しないとしたら、何かを足せば神になるのか。また、魔神はなぜ封印されたのか。[アニメ12話最後の絵本は書籍版に採録されなかった6-幕間4ほぼそのままだが、9柱の神様と表現されている。]10-49「魔神が現れてから」7柱の神々より後、しかも呼ばれたわけではない 15-24と16-54に封印された事情のヒント(それぞれの伝承は正確とは限らない)
  • 魔族と魔王を倒す勇者は、なぜもっぱらパリオンの力で呼ばれるのか。
  • 14-9 神が配偶者を得て子を成すとき、配偶者が神でなければ子の能力は神が失う力に見合わない ゆえに亜神ですら配偶者としてはスペア扱い
  • 魔神「が」印刷や通信を止めているのであれば、魔神が封じられている間は禁が解けてもよいはずだが、そうならない。魔神の大衆扇動を効果的にしないために、禁じられているのかもしれない。
  • 幼女自身はパリオンであることを一度も明言していない。サトゥーがパリオンの神託を受ければそれがはっきりするはずだったが、狙ったようにはばまれた。狙ったとすればなぜか。いちおう「代わりのパリオン神殿として、必殺の罠をかけたサガ帝都にサトゥーを誘い込むため」という理屈は成り立つが。
  • お気づきかと思いますが、「こうじゃないかな」という先の予測はたくさんあります。ただそれを書いて、万一当たってしまいますと、「パクった」と騒ぐ人がいないとも限りません。本人は黙っていても横からはやす人が出るかもしれません。そして王道であればあるほど、ストーリーの幅なんて元々狭いのです。
  • 第17章に入り、何なら書いてもセーフなのか迷う段階に差し掛かりました。とりあえずたぶん本筋じゃないだろう小ネタから。
  • Web版14-4、14-5でヨウォーク王国に行ったとはいえそれは旧クボォーク王国領だけで、アリサとルルの生家を滅ぼした現王室とは一切交流していない。ここに、Web版ではグレーなイメージが強い(書籍版ではエルテリーナの祖父と明記され、魔人薬を巡る噂の真犯人も登場するので善人っぽい)ケルテン侯爵の弟が王配(royal consort、女王の夫)として来ている。何らかのエピソードが展開するかと思ったら最終章に入ってしまった。書籍版回しにするのかもしれない。
  • 初代勇者がパリオン神に会った話、17-3のほか16-7にも。とすると14-32の絵にあったのは誰なのか。なお書籍版第3巻に、初代勇者がパリオンの眷属神となるために冒険する絵本が登場。
  • 17-7 過去の龍神、過去の魔神、「外なるモノ」

Web版第16章 簡易人物一覧

  • サガ帝国の新勇者

 ハヤト・マサキが日本に帰還した後、サガ帝国が召喚した勇者たち。全般的な紹介は16-43、16-44に。メイコ、セイギ、ユウキ、フウ。メイコは16-65で日本に帰還。なお「カナメ」はメイコの苗字。

 フウは特殊な能力を持ち「黒幕」と連携。16-58、16-69に記述が多い。

  • 「黒幕」

 軍師トウヤ(トラザユーヤ)からは「首領」と呼ばれている。15-42で登場。関西弁で語り、サガ帝国諜報局局長をつとめながら、傀儡人形と入れ替わって活動している(15-43)。16-59でその正体が「ゴブリンの魔王(初出は9-27)」とわかる。同じ「ゴブリンの魔王」でもユイカ(11-18)の称号は人がそう呼んだもので、ユイカは魔王ではない。

  • 聖骸動甲冑

 フルー帝国の下で戦っていた巨人の遺骸。「将軍」「覇王」がシガ建国に活躍したのち、二代目国王シャロリックの治政以降は地下に眠っていたが掘り出された。16-6で「将軍」が、16-11で「覇王」が登場。

  • シャロリック王子

 第3王子。第8章以来の因縁でサトゥーやリーングランデと戦う。

  • ゾ・ギル

 オーク帝国の将軍で、聖骸動甲冑「覇王」の復活に関与。ガ・ホウの知人。「黒幕」に操られていた。最後に言いかける「小鬼」は「ゴブリンの魔王」の異称のひとつ「小鬼王」。

  • ガ・ホウ

 第8章「幕間:オークの錬金術士」で登場。オーク帝国の錬金術師。ヒカル=王祖ヤマトとも共に戦った。使っている聖剣ナナシはナナシから贈られたもの。

  • サニア王国の人々

ヘラルオン神殿 『神託の巫女』ツリャ

剣の一族 剣聖ドリト ザンザ ミュファ

杖の一族 ハイファ

 ハイファは「陸王」を操り、一族を幽閉した剣の一族に復讐しようとした。

  • ガルレオン同盟の人々

ガルレオン神殿 覡(かんなぎ)サウァーニ

人魚族の村 ニュア

ガーボゥズ王 プサン・ガルレォーク

海賊たち

骸骨大公(本物・偽者) 女海賊 骸骨騎士ザムド

 骸骨大公は神殿の宝を奪って瘴気により『漆黒の舵輪』とし、海底都市ララキエとその戦力を手中にしようとしていた。

  • セーリュー伯爵の鬼謀

バドワード セーリュー伯爵の嫡子。

  • シェリファード法国の人々

ウェークィ パン屋の娘。

中央司法局長官(名前登場せず) ブーパ副長官 スタリー監察官

  • ピアロォーク王国の人々

ザイクーオン中央神殿

聖戦士セヌマ 巌の巫女(名前登場せず)

  • 吸血鬼事件

シガン・サガ サガ帝国の皇族。『賢者の塔』の研究者。

  • 都市国家カリスォーク

カリオン神殿/賢者の塔 巫女マイヤー 賢者カリュー 司書ベッセ パドル博士

氷原の魔女 ラケル(樹氷の魔女の弟子) 樹氷の魔女

  • 幕間で一気に出てきた皆さん

チナ・ケルテン 魔人薬や翡翠の魔獣化などでたびたび濡れ衣を着せられる貴族、ケルテン侯爵の孫娘。会話に登場するのは13-11。本人の初出は16-4? シロやクロウの学友であることからサトゥーの息のかかった影警護がいるようである。

コン少年 9-1~9-6、9章「幕間:プタの街の災難」、11章「SS:トレル卿の決断」などに登場。サトゥーと知り合って義手をもらってからも故郷で修行していたが、このたび登用されたらしい。14-32で公都に向かうリミア王女とサトゥーの飛空艇に乗り合わせたが、そのまま護衛をつとめていると思われる。

リミア王女 メネア王女の妹。14-27~32「水桃の王国」事件の後、髪が桃色でないことから不遇をかこつ故郷を離れ、姉のいる王都に留学した。

アオイ メネアたちのルモォーク王国が召喚した日本人のひとり。エチゴヤ商会でジャハド博士を手伝いつつ、自分も発明家を志している。

ユイ アオイと同様の転生者で、ソウヤに一目ぼれされて婚約し、その奴隷転落後も支えている。

ソウヤ シガ王家の血筋だが、第13章の事件で魔王崇拝者に加担し、犯罪奴隷とされた。エチゴヤ商会でユイとふたりで働いている(13-38)。

ジョンスミス ルモォーク王国が召喚した日本人のひとり。サトゥーに(結果的に)様々な日本産物の作り方を教えており、その後もときおりサトゥーがこっそり援助している。

リナ エムリン子爵の娘(13-14初登場)で、サトゥーにあこがれムーノ侯爵領で行儀見習いをしていた。現在はサトゥーの代行としてブライトン市をおさめる。

ハウト 第6章の事件では偽勇者に祭り上げられた。カリナの姉ソルナと相思相愛となり、騎士修業に励んできた。

オリオン 14章「ムーノ伯爵領 」まではサトゥーを煙たく思う態度を隠さなかったが、「15-幕間3.ムーノ伯爵領にて」では次期当主として功臣を重んじる態度に変わった。

サトゥーが一晩で開拓した村 6-11~14に登場。「14-幕間2:ペンドラゴン太守の移民達」で(別の村の)防衛ゴーレムが登場し、15-33で猫ゴーレムが活躍。

  • 久しぶりに出てきた勇者ハヤトの従者

ロレイヤとウィーヤリィ 姿の初出は8-15だが名前が出てきたのは8-17。ウィーヤリィの名前は欄外だけど。

  • 黒幕一味の皆さん

ミオ 15章では「ハチミツ色の髪の幼女」を演じていた。「地味顔」な黒幕一味。イタチ王国から帰投してからはトーヤと夫婦を演じている。

ドウマ三世 初出は15-42。カマドウマの魔物。本当は奥にこそ秘密(迷宮街道)があるセーリュー地下迷宮で、特別なものはないかのように迷宮の主をつとめている。


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Last-modified: 2019-03-20 (水) 09:30:54 (3d)